【日本代表プレビュー】8度目のW杯への第一歩、ケガのアクシデントを乗り越えチーム力を示す時が来た/vsミャンマー代表

日本代表予想フォーメーション[写真:©超ワールドサッカー]

16日、2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼2027アジアカップ予選のミャンマー代表戦がパナソニック スタジアム 吹田(大阪)で行われる。

8大会連続8度目のW杯出場を目指す日本。アメリカ、メキシコ、カナダで開催される今大会から出場国が48カ国となり、16カ国増加。アジアの枠も「4.5」から「8.5」と4つも増加した。

これまで厳しい予選を勝ち抜いて出場を続けてきた日本。4カ国増えたことで厳しさは間違いなく緩和されたが、それでも何が起こるか分からないのがW杯予選だ。

3次予選で出場の6カ国が決まり、4次予選で2カ国、その後大陸間プレーオフという流れになるが、この2次予選で敗退しては完全に望みが立たれる状況。FIFAランキングではかなり離れた相手との対戦となり、グループ上位2位に入れば3次予選に進めるが、気を引き締めて臨みたいところだ。

◆3年半ぶりの対戦

日本サッカー史上初となる2大会連続でのW杯指揮を目指す森保一監督にとっての大事な一歩となるミャンマー戦。しかし、日本には試練が待ち受けていた。

10月の活動に招集していた、DF板倉滉(ボルシアMG)、FW中村敬斗(スタッド・ランス)、MF旗手怜央(セルティック)がケガにより招集できないと、招集したメンバーからもFW前田大然(セルティック)、MF川辺駿(スタンダール・リエージュ)、MF伊藤敦樹(浦和レッズ)、FW古橋亨梧(セルティック)、MF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)がケガで不参加になる事態。プランが完全に崩れることとなってしまった。

ただ森保監督は「誰が出ても、組んでも機能する、そして勝つというのを準備してきた」と語り、これまでの活動で積み上げたものに自信。キャプテンのMF遠藤航もその点に触れ「今までの積み上げがあってこその明日の試合」と、これまでの活動でやってきたことがあるとした。

チームとしての一体感、ピッチ上で表現するものの統一はできている。それがドイツやトルコを含めた中での6連勝という結果であり、カタールW杯後に見せてきた成長とも言える。いかにそれを公式戦で出せるのかがポイントだ。

2021年5月にはカタールW杯に向けたアジア2次予選でミャンマーと対戦。アウェイでは0-2と苦しんだが、ホームでは10-0と圧倒。当時とメンバーは変わっているが、今回もそこで見せた強さを表現してもらい、白星スタートを切りたいところだ。

◆現実を見ながらも虎視眈々

対するミャンマーはドイツ人指揮官のミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督が率い、才能ある若手ともに成長を目指す発展途上のチームだ。

メンバーの多くは2015年にニュージーランドで開催されたU-20W杯に出場したメンバー。ミャンマーにとって初出場となった大会は3連敗で終わったが、世界を知る大きな経験に。その世代がチームを牽引している。

さらにその下の世代もチームに入ってきており、この先を見据えた陣容に。9月に行われU-22日本代表が臨んだアジア競技大会のラウンド16でも対戦しており、そのメンバーもいる。

ファイヒテンバイナー監督は「魅力的ではあるが、現実を直視しなければならない」と語り、「ワールドクラス」と称えた日本にチャレンジする状況。ホームでの試合で2位入りを目指す考えを示していた。

実力差は明白。ただ、それだけで簡単に戦えるものでもないのがW杯予選。日本としては勢いに乗せないことが何よりも重要となる。

◆予想スタメン[4-2-3-1]

GK:大迫敬介
DF:菅原由勢、冨安健洋、谷口彰悟、中山雄太
MF:遠藤航、田中碧
MF:伊東純也、久保建英、南野拓実
FW:上田綺世
監督:森保一

前述の通り多くのケガ人がいること、さらには試合前日まで全員が揃わなかったことを考えると、非常に難しい予想となる。

その中でもGKは大迫敬介になると予想。現在招集を受けている3人の中では、一番安定したパフォーマンスを見せていると考えられる。ただ、予選は初めての経験。しっかりと落ち着いたプレーを見せられるかがポイントだ。

最終ラインは右から菅原由勢(AZ)、冨安健洋(アーセナル)、谷口彰悟(アル・ラーヤン)、中山雄太(ハダースフィールド・タウン)と予想する。板倉がケガで不在だが、選手は揃っている。コンディションを考えれば、右に毎熊晟矢(セレッソ大阪)という考えも十分にありそうだ。

ボランチは遠藤航(リバプール)と田中碧(デュッセルドルフ)と予想。今回の活動で最も手薄なポジションとなっており、2人以外では足の状態が気になる守田英正(スポルティングCP)、初招集の佐野海舟(鹿島アントラーズ)、そして本職ではない鎌田大地(ラツィオ)という陣容だ。試合の展開にもよるが、佐野の代表デビューも可能性があり、21日のシリア戦も考慮した起用が見込まれそうだ。

2列目は右に伊東純也(スタッド・ランス)がくることは間違いなさそうだ。一方で、ケガ人が集中した左サイドは難しいところだが、南野拓実(モナコ)と予想。今季は好調を維持しており、トップ下での起用も考えられるが、左に入って自由に動くことが良さそうだ。そして難しいトップ下は久保建英(レアル・ソシエダ)と予想する。右サイドでの起用がベストと考えられるが、10月にはトップ下でも起用されており、2列目は3人が流動的に動いてプレーすることで解決することになると見る。

そしてトップには上田綺世(フェイエノールト)が入ると予想。浅野拓磨(ボーフム)も調子を上げているが、サイドでのオプションという考えを持てるだけに、スタートは上田と予想。展開によっては細谷真大(柏レイソル)の途中起用にも注目だ。

いずれにしてもいよいよスタートするW杯への第一歩。試合は16日(木)の19時にキックオフ。テレビ朝日系列で全国生中継、ABEMAでもライブ配信される。

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