橋下徹氏 万博問題巡る泉房穂氏の質問に「350億円のリングは今回の万博にとっては必要」などと回答

元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が16日、X(旧ツイッター)を更新。会場建設費の倍増などが問題になっている2025年開催予定の大阪・関西万博を巡り、兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏からの質問に前夜のXで回答した上で、「明石市のイベントは無駄ではないというなら、万博との違いは?」などと問いかけた。

両者の間では15日からX上で万博に関する議論が続いていた。「大阪万博のイベント性自体を否定するなら、まず明石市のイベントを全て中止にしてから」などと投稿した推進派の橋下氏に対し、中止や縮小開催を主張している泉氏は「①350億円リングの必要性」「②国民負担が2倍になったこと」「③中止や縮小開催の政治決断の是非」の3点を橋下氏に問いかけ、「論点をずらさずに」と念押しした上で回答を求めた。

この3点の質問に対し、橋下氏は15日夜に更新したXで「①350億円のリングは国民にとって必要かと言えば必ず必要なものではない。ただし今回の万博にとっては必要。万博は展示ビジネス・マッチングビジネスの最高峰。世界の大都市はこの両ビジネスに力を入れている。今回も世界各国がパビリオンに建設投資をしてくれる。明石市の土地で世界各国が建設投資をしてくれるところがある?投資を呼び込むための環境として専門家に議論で決めてもらったのが今回のリング」

「②国民負担が2倍になるという不正確な表現は止めた方がいい。万博増税はない。単に予算のやりくり。国民が色々なことに負担をしている中の一つ。さらに国民全体が一律平均で負担するわけではない」

「③政治決断は決定権者がやるべきものだが、僕は万博を成功させて、少子高齢化時代を乗り切るためのソリューションを世界に提供し、大きな経済効果を日本全体に及ぼすことに力を注ぐべきだと思う」などと回答した。

その上で、橋下氏は16日付のX投稿で「こちらは質問に答えた。今度はそちらの番。明石市でも多額の税金を使って、国際交流イベントや文化芸術イベント、経済イベントをやっている。その成果は何か?無駄ではないのか?明石市のイベントは無駄ではないというなら、万博との違いは?万博が他の自治体をすでに動かしているという認識は?再質問で逃げずに、真正面から答えるべき」とたたみかけた。

(よろず~ニュース編集部)

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