【Stat Leaders②(最多勝)】ナ・リーグは3年連続で20勝以上、ア・リーグは6年ぶりの同時受賞

今季の最多勝は、ナ・リーグはメジャーで唯一20勝に到達したスペンサー・ストライダーが実質メジャー2年目で初のタイトルを獲得。ア・リーグは16勝でクリス・バシットとザック・エフリンがタイトルを分け合った。

ナ・リーグで最多勝に輝いたスペンサー・ストライダー(ブレーブス)のメジャーデビューは2021年10月。本格的なルーキーイヤーとなった昨季は130イニングでシーズン200奪三振を達成し、メジャー史上最速記録を更新すると、今季は281個の三振を奪い、奪三振王と最多勝の二冠に輝いた。

今季のストライダーは開幕から絶好調で、初の栄誉となった開幕投手を勝利で飾ると、4月の5先発では負けなしの3勝を挙げ、防御率1.80という好スタートを切った。

6月には5連勝、8月と9月はともに4連勝を飾るなど安定した投球で昨季の11勝から20勝へジャンプアップした。プロ入り後は順風満帆のストライダーだが、高校時代にドラフト指名されるもそれを蹴って大学に進学した1年目にトミー・ジョン手術を受け、2年目のシーズンは全休。その間にメンタルと下半身を強化したことで、最速100.4マイル(約161.6キロ)のストレートとキレのあるスライダーを手に入れた。

一方のア・リーグは、ブルージェイズのクリス・バシットとレイズのザック・エフリンが16勝でタイトルを分け合った。

バシットも2016年にトミー・ジョン手術を経験しており、復帰まで約2年間を要したが、今季はリーグ2位となる200イニングを投げ、粘りの投球で3年連続2ケタ勝利。キャリアハイの16勝で初のタイトルを獲得した。

エフリンは2018~19年に2ケタ勝利を挙げるも、その後は伸び悩み、昨季は中継ぎも経験。しかし、今季は31試合に先発して勝利数、防御率ともにキャリアハイをマークし、見事タイトルを獲得した。

今季の最多勝は全員が初タイトルという新鮮な顔ぶれとなった。ストライダーは最後の4登板で4連勝を飾るなど、最高の形でレギュラーシーズンを終えており、来季もブレーブスのエースとして活躍が期待される。

投手の実力を評価するうえで、勝利数の価値を見直す意見が多くなってきた昨今だが、やはり投手にとってチームを勝たせることは重要な指標ではないだろうか。

来季の最多勝には、果たしてどんな顔ぶれが並ぶのだろうか。日本で3年連続最多勝を獲得している山本由伸は、来季から活躍の場をメジャーに移すことになっており、タイトル争いはさらに熾烈になりそうだ。来季も各チームのエースたちが繰り広げる戦いから目が離せない。

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