イタリア、培養肉禁止法案を可決 「食文化と健康を保護」

 【ローマ共同】イタリア下院は16日、培養肉などの合成食品の生産・販売を禁止する法案を賛成多数で可決した。上院は7月に承認しており、近く成立する見通し。法案は「イタリアの食文化と消費者の健康を保護する」ことを目的としている。

 地元メディアによると、欧州で培養肉を禁止するのはイタリアが初めて。違反した場合には1万ユーロ(約160万円)~6万ユーロの罰金などが科せられる。ロッロブリージダ農業・食料・森林政策相は「われわれは正しい道を選んだ。他の欧州諸国も続くと確信している」と述べた。

 培養肉は農業の環境負荷低減や食料問題解決の手段の一つとして注目が高まり、研究開発が進んでいる。

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