自然豊かな伊是名村を舞台に、第36回いぜな88トライアスロン（主催・伊是名村、沖縄タイムス社、主管・同実行委員会）が19日、4年ぶりに開催される。コースは伊是名ビーチでスイム2キロ、村一周道路を約5周するバイク66キロ、村内陸部を2周するラン20キロの合計88キロ。村民の温かな声援を受けながら、県内外から集まった338人のトライアスリートが熱戦を繰り広げる。（北部報道部・松田駿太）
大会は台風で距離を短縮した2019年を最後に、新型コロナウイルスの流行で開催を見送ってきた。18、17年も台風で中止したため、フルコースでの開催は16年以来、7年ぶりとなる。台風の影響を避けるため今大会から開催月を10月から11月に移した。
本大会には村内外から約500人のボランティアが参加する。沿道からは村民の声援や差し入れ、競技終了後には村民と選手が交流するふれあいパーティーがあり、リピート率の高さにつながっている。島ならではのおもてなしを指す言葉「いへやじゅうてー」を体感できる。
338人の参加者のうち、1人で3種目をこなすA組は290人、3人一組のリレー形式で踏破を目指すB組は48人が参加する。最年少は20歳で最年長は83歳と幅広い年代の選手が出場する。コース縮小で実施した前回大会の完走率は95％。
「尚円王の里 熱い応援を」 大会実行委員会会長・奥間守村長
第36回いぜな88トライアスロン大会を開催するに当たり、ごあいさつ申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、第33回大会から3年連続で中止に至り、選手はじめ関係各位の意に添えずご迷惑をおかけ致しましたが、4年ぶりに開催する運びとなり、心からうれしく思います。
今大会には1人で3種目を行うA組に290人、3人一組のリレー方式で行うB組に48人の出場が決定しており、選手の皆さまに心から感謝申し上げます。
本村は、琉球王朝第二尚氏王統の始祖「尚円王」生誕の地で、「尚円王」にゆかりのある史跡などが数多く残されています。それらの史跡付近を通る競技コースになっていますので、琉球王朝の歴史ロマンを感じながら、余裕を持って競技することを期待しています。
また、スタートのスイム会場では、多種多様なサンゴや魚を眼下に見ることができ、競技の疲れを癒やしてくれることと思います。さらに、沿道においては、村民やボランティアスタッフの熱い声援が、選手の皆さまをゴールへと後押ししてくれるものと思いますので、選手の皆さまも練習の成果を存分に発揮していただきたいと思います。
結びになりますが、本大会の開催に当たり、ご支援・ご協力賜りました協賛企業各社および各種団体、ならびにボランティアスタッフ、関係各位および村民の皆さまに心から感謝申し上げましてあいさつと致します。
ペース守って余力残そう 美ら島スポーツ千葉さん、コース解説
スイム・最短距離で バイク・強風に注意 ラン・最後の坂勝負
いぜな88トライアスロンのコース考案に関わる美ら島スポーツ（那覇）の千葉智雄さん（52）に、レースの進め方や注意ポイントなどを聞いた。
コースの特徴は－。
「ミドルの大会ではきつい方だ。特に風が強いとバイクがほとんど進まない。普通の大会では完走できる人でも、強い風が吹くと時間通りに帰ってこれないケースもある。波や風など当日の気候条件を頭に入れて、できる限りペースは上げ過ぎない方がいい」
スイムのポイントは－。
「1周1キロで2周する。スタート時間は潮止まりになっていて泳ぎやすい。ただ、2周目から干潮に向かい潮の流れも出てくるため、後半に向けて体力は温存したい。コースに設置されているブイや旗を見ながら、蛇行せず最短距離で泳いで。時間は1時間30分と長めなので、苦手な人も余裕を持って泳いで、バイクとランに備えてほしい」
バイクのポイントは－。
「コロナ禍で開催できなかった間に、道の舗装が進んでだいぶ走りやすくなっている。大きな上りはなく気持ちよく走れるが、細かいアップダウンが多いため気付かないうちに足にダメージがくる。また11月は風が強く横風や向かい風に注意。最後のランを見据えてオーバーペースに気を付けて」
ランのポイントは－。
「伊是名のランコースは国内でも1位2位を争うアップダウンの激しいコース。20キロの中でフラットな道は5キロもないくらいだ。特にゴール直前の1キロ続く上り坂がきつい。そこまでにどれだけ余力を残せるかがカギになる」
大会日程
11月18日（土）
▽選手登録受け付け（村産業支援センター） 10:00～17:00
▽競技説明会（オリエンテーション） 17:00～18:00
11月19日（日）
▽選手最終受け付け（伊是名ビーチ） 7:00～8:30
▽安全祈願 8:40～
▽競技開始 9:00
▽競技終了 16:00
▽閉会式・表彰式・ふれあいパーティー（臨海ふれあい公園屋外ステージ） 18:00～
