「目的がないと来てもらえないなと考えた」“土日だけ”オープンの飲食店が人気 キーワードは「限定」と「特別感」

いま、静岡市内では土日だけオープンする飲食店が人気です。コロナ禍を乗り越えた飲食業界ですが、まだまだ厳しい状況が続いていて、曜日や数量の「限定」に加え、その店ならではの「特別感」が求められています。

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静岡市の中心街で野菜巻き串が楽しめる居酒屋です。

<井手春希キャスター>
「こんにちは。何をしてるのですか?」

<ただハンバーグが食べたい静岡呉服町店 水野紀生店長>
「ハンバーグをコネています」

<井手春希キャスター>
「ハンバーグ専門店は土日だけなのはなぜ?」

<ただハンバーグが食べたい静岡呉服町店 水野紀生店長>
「土日限定です。夜は居酒屋だけど、ランチでも売上を上げたいと思って始めました」

実はこの店、土日のランチタイムはハンバーグ専門店になります。

<ただハンバーグが食べたい静岡呉服町店 水野紀生店長>
「平日よりは、土日で特別感を出してやりたかった」

メニューは牛100%の粗びきハンバーグ定食だけで勝負。

<井手春希キャスター>
「いい音ですし、香りがすごい!おいしそう!」

ハンバーグは、1個80gで個数は選べます。中はレアで運ばれ、自分好みの焼き加減で食べることができます。

<井手春希キャスター>
「お肉の味がジューシーで、濃い。焼き加減によっても味が変わってくるんでしょうね」

このハンバーグ、ご飯の上にのせて生卵をかけて食べるのもおすすめです。2022年9月に始めたハンバーグ定食は、今や土日限定の人気メニューになりました。

<ただハンバーグが食べたい静岡呉服町店 水野紀生店長>
「コロナになって、飲食店は『目的』がある飲食店じゃないと、来店されないなと思って、ここはハンバーグの店をアピールしている」

週末限定メニューは、静岡市清水区のトマト農園にもあります。川村農園では土日限定でカフェを開き、採れたてのトマトが味わえる特別メニューを提供しています。

フルーティーなトマトを10個以上使った生ジュースやスムージー。今の季節はミネストローネが人気です。夏野菜のイメージがあるトマトですが…。

<川村農園 川村研史代表>
「今では、トマトの旬が冬になるので、これからという感じ」

トマトのハウス栽培は、日中は23~28℃、夜間は10~15℃が適していると言われています。しかし、ここ数年は猛暑でハウスの中が高温になるためトマトの旬が冬に移っています。

<川村農園 川村研史代表>
「味的にも、低い気温で育てるので、色がついて、収穫するまでに時間がかかる。それによって、味の濃い、美味しいトマトができる」

冬に収穫するトマトを味わおうと幅広い世代が来店しています。

<川村農園 川村研史代表>
「三保に観光で来られた方の目的地にしてくださっているような感じがする」

<井手春希キャスター>
静岡経済研究所の恒友専務理事によりますと、コロナ禍を経て外食する機会が減っています。

そこで飲食店には「その店にいくんだ!」という強い目的意識が持てるメニュー・サービス・空間の提供が飲食店には求められています。

他の店では経験ができない仕掛けや差別化が、結果的にリピーターを増加させ顧客・売上の増加に繋がるということです。

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