「めちゃめちゃほしい」「学校でも野球ができるといいな」小学生も感動!大谷翔平選手からのビッグプレゼント “左利きグローブ”に込められた願い

メジャーリーグ・エンジェルスの大谷翔平選手が2年ぶりにMVPに輝いたニュースが話題ですが、その大谷選手が11月9日、驚きの発表をしました。全国の小学校にグローブをプレゼントするというのです。プレゼントされる小学校、そして、子どもたちはこのグローブをどうするのでしょうか。

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大谷翔平選手が全国すべての小学校にグローブをプレゼントする。しかもその数、約6万個。スケールの大きさに驚かれた方も多いかと思います。

野球の基礎から丁寧に教えてくれると人気の静岡市の「くさなぎ野球教室」。野球好きな小学生が集まる教室での話題の中心も大谷選手からのプレゼントでした。

<教室に参加する小学生>
「友達からその話を聞いて、すごいなと思いました」
「めちゃめちゃほしいなと」
Q.グローブが学校に届きますが…。
「楽しみに」
「これを機に授業とか、学校でも野球ができるといいな」

“同名”の小学校にも!

このプレゼント、喜んでいるのは、子どもたちだけではありません。“大谷”と書いて、“オオヤ”と読む静岡市立大谷小学校(静岡市駿河区)もそのひとつです。

静岡市立大谷小学校 金森寛校長
大谷選手の人間性の大きさを感じる。日本人が世界で活躍している、活躍している日本人からの(グローブという)メッセージは子どもたちに大きな影響を与えると思う。

大谷小では、道徳の授業などで大谷選手が学習の題材になることはあるそうですが、このグローブをどうやって使おうと考えているのでしょうか。

静岡市立大谷小学校 金森寛校長
本校では野球をやっている子はあまりいないので、子どもたちがまず手に取って触って、それを使ってちょっとでもキャッチボールでもできればいいかなと考えている。

さて、みんなが気になるグローブは、「大谷モデル」と呼ばれるもの。これ、一般でも手に入るものなんでしょうか。静岡市内のスポーツ用品店に聞いてみました。

SPOPIAシラトリ静岡店 佐藤正幸さん
Q.大谷モデルはあるのか?
大谷選手モデルは置いてなくて、日本でもあるのかどうか、ちょっとわからない。

「SPOPIAシラトリ静岡店」では、約300種類のグローブを用意していますが、大谷モデルの扱いはなし。

実はこのグローブ、こどもたちのために作った完全受注品なんです。

「全体の1/10」

もうひとつ気になるのが、3つのグローブのうち、1つが左利き用だということ。これにはこんな背景がありました。

SPOPIAシラトリ静岡店 佐藤正幸さん
(左利き用は)こちらのごくわずか。
Q.この一角だけ?
全体の10分の1ぐらい。どうしても野球の競技の特性として、左利きが生きるポジションは少なく、メーカーが作っている数も相対的に少ない。来店客から「左利きグローブはあるか」と聞かれるケースはあるが、数が少なく心苦しかったが、大谷選手のニュースがきっかけでメーカーが左利き用グローブの数を増やしてくれたら、左投げの子供たちの環境もよくなるのではないか。

今回、大谷選手が左利きのグローブに込めた思いとは。スポーツの歴史に詳しい静岡産業大学の和所泰史講師はこう分析します。

静岡産業大学スポーツ科学部 和所泰史講師
(左利き用グローブは)大谷選手の一つの配慮。いまは左利きの子が増えているので、左利きの選手にもっと増えてほしいという意味もあり、大谷選手なりの配慮があったのでは。

静岡産業大学スポーツ科学部 和所泰史講師
トップアスリートが与える影響は非常に重要、大きな役割がある。特に大谷選手はおそらく、野球に携わっていない人にこのグローブを預けてその子たちが野球を始める動機づくりになってくれればいいのではと思っていると思う。

「野球しようぜ」。大谷選手の思いは、子どもたちに必ずや届くはずです。

<子どもたち>
「大谷選手、ありがとう!」

本当に全校に届くのか?

“大谷グローブ”、一体どうやって届くのか。ニューバランス社に聞くと次のような流れになるそうです。まず、ニューバランス社が各教育委員会が依頼を出し、教育委員会がそれぞれ希望を取りまとめます。欲しいという学校には、必ず届くという仕組みだそうです。

では、大谷小学校以外はどうするのか。静岡市駿河区内の全18小学校に聞いたところ、14校から回答がありました。大谷選手のグローブを希望するは12校、残る2校も前向きに検討中でした。

また、どうやって使いますか?と聞いたところ、「きっと『見てみたい』という子どもたちが多いと思うので、すべてのクラス触ってもらう機会を作りたい」や「飾るだけでは本意ではないと思うので何とか使える環境を考えたい」「道徳の授業で活用したい」「子どもたちに使い方を決めさせ、目いっぱい活用したい」という学校もありました。

2024年3月までには届くというグローブ。このレアなグローブをめぐって、窃盗や転売など不安の声も聞こえてきますが、子どもたちへの大切なプレゼントです、ぜひ、大切に使ってほしいと願うばかりです。

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