ラ・フランス、ビュンと東京へ つばさで運び、即日販売

食べ頃を迎えた「ラ・フランス」を山形新幹線つばさで運び、東京駅で販売した=山形市・JR山形駅

 JR東日本と県、JA全農山形は17日、食べ頃を迎えた「ラ・フランス」を山形新幹線つばさで東京駅に運び、構内で即日販売した。揺れが少なくスピーディーに輸送できる新幹線のメリットを生かした取り組み。JR東日本東北本部マーケティング部の菊池英憲副長は「首都圏の人に旬の果物のおいしさを知ってもらい、山形に足を運んでもらうきっかけになれば」と狙いを話す。

 ラ・フランスは10月上旬に天童市で収穫され、今週になって予冷庫から出して追熟させたもの。この日は2Lサイズ2個入りの152パックを午前9時3分と同10時57分に山形駅を出発する山形新幹線に積み込んだ。JA全農山形山形ブランド推進課の伊藤彰さんは「食べ頃の判断が難しい果物だが、おいしい状態で運べ、食べてもらえる」と利点を語った。昼過ぎから1パック700円で販売し、午後4時半までに完売した。

 県とJR東日本は列車による荷物輸送サービス「はこビュン」を活用し、旬の食材や精密機械部品を首都圏に輸送して、山形の魅力をPRしている。ラ・フランスは3年前に続き2回目。県は輸送費を支援している。

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