LRT開業からまもなく3カ月 「鬼怒通り」など交通量が減少傾向

 LRT・ライトラインの開業からまもなく3カ月が経ちます。宇都宮市東部の渋滞緩和のため”産学官”連携で進める社会実験の取り組み状況が報告されました。

 この社会実験は企業や行政、そして大学などが連携した宇都宮市東部地域渋滞対策協議会が行っているものです。

 調査によりますとLRTが走る「鬼怒通り」の昼間12時間の交通量は開業前の2021年10月には1万7000台ほどだったのが、開業後の今年(2023年)9月には1万5000台余りに減少しました。また、開業前の8月と開業後の9月を比較すると「鬼怒通り」を東に進む場合休日・平日とも交通量が減少傾向にあることがわかりました。

 一方、本田技研工業の別の調査では、LRTが走る鬼怒通りの北側の道路「白楊高通り」は、週末の夕方になると通過に時間がかかることがわかりました。宇都宮以外の地域から車が流れてくることで宇都宮駅東のエリア全体が混雑し、芳賀工業団地から駅方面に帰ってくるドライバーが渋滞を避けるために白楊高通りを選択していると考察しています。また、LRTとの並走を避けるため鬼怒通りを迂回するドライバーもいると見られ、年末にかけて白楊高通りに迂回する人がさらに増えることも懸念されるとしています。

 県などは、12月4日から鬼怒通りと白楊高通りの渋滞状況を知らせるLED表示板を設置するほか、パーク&ライドを進めるための停留場の駐車台数を増やすことにしています。円滑な交通の確保を目指す方針です。

© 株式会社とちぎテレビ