統合病院 セントラルパークに 青森商議所 市に要望 浸水懸念「駒込ダムで軽減」

倉橋会頭(左)から統合新病院に関する要望書を受け取る西市長

 青森県立中央病院(青森市東造道)と青森市民病院(同市勝田)の統合新病院整備を巡り、青森商工会議所(倉橋純造会頭)は17日、青森市に対し、青い森セントラルパークへの整備を求める要望書を提出した。同パークは洪水時の浸水が懸念されているが、倉橋会頭は「(八甲田に建設中の)駒込ダムが完成する2031年までにはクリアできる問題」との認識を示し、同パークでの整備がまちづくりの観点からも優位性が高いことを強調した。

 青森市のホテル青森で開かれた「市長を囲む議員懇談会」で、倉橋会頭が西秀記市長に要望書を手渡した。要望事項には、同パークへの青い森鉄道の新駅整備なども盛り込んだ。

 同パークについて倉橋会頭は「市中心部で救急搬送や通院アクセスに優れ、新駅設置で利便性も向上する」とし、新病院の整備促進を要望。西市長は、20日に市の検討会議の初会合が開催されることから「(候補地については)まちづくり等の観点からさまざまな意見を頂き、客観的に判断していきたい」と述べた。

 新病院の整備場所を巡っては、同パークを含む3カ所の候補地いずれも災害時の被災リスクを抱える。青森市の洪水ハザードマップによると、想定最大規模の大雨(年間発生確率0.1%レベルの雨量)が降った場合、同パークの一部は0.5~3メートル未満の浸水が想定されている。県河川砂防課によると、同規模の雨量基準で駒込ダム完成後の浸水想定区域を反映したマップは現時点で作成されていない。

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