愛猫の負担にもなる「嘔吐」 減らすためにできる対策4選

猫は健康でも嘔吐しやすい

健康な猫でも、日常的に嘔吐をすることは珍しくありません。猫の嘔吐には主に、毛繕い中に被毛を飲み込んでしまうことによる毛玉の吐き出し、食べ過ぎや勢いよく食べたことによるフードの吐き戻し、空腹による胃液や胆汁の逆流があります。

これらは病気や誤飲・誤食が原因の嘔吐と違ってそれほど危険ではないものの、猫の体には負担がかかってしまいます。愛猫が日頃から吐いてしまうことがよくあるのなら、負担を減らすために嘔吐の予防対策をしましょう。まずは愛猫の嘔吐の原因を見極め、原因ごとに適切な対策を行ってみてくださいね。

猫の嘔吐を減らす対策

1.こまめなブラッシング

猫は毛づくろいをする習性があるので、毛づくろい中に飲み込んだ被毛を吐き出すのは普通のことです。1ヵ月~数ヵ月ごとに毛玉を吐き出すのなら問題ありませんが、頻繁に毛玉を吐き出す場合は胃腸の負担になってしまうので対策が必要になります。

愛猫が毛づくろいの際に飲み込んでしまう被毛の量を減らすために、飼い主さんがこまめにブラッシングをして抜け毛を取り除いてあげましょう。愛猫が短毛種の場合は2日に1回程度、長毛種や換毛期には毎日のブラッシングがおすすめですよ。

2.毛玉ケア用のフードに切り替える

猫が飲み込んでしまった被毛を体外に排出する方法には、嘔吐するか便と一緒に排出するかの2種類があります。全て便と一緒に排出できれば猫の負担にならないのですが、排出しきれずに一部の被毛が胃の中に残ってしまうため、嘔吐という形で体外に排出しているのです。

毛玉を吐くことが多い猫には、毛玉が便と一緒に排出されやすくなるように、食事を毛玉ケア用のフードに切り替えるとよいでしょう。毛玉ケア用のフードは食物繊維が豊富なので、胃の中の毛玉を絡めとって排出をスムーズにする効果が期待できます。

3.早食い防止用の食器を使う

猫はフードを一気にたくさん食べたり、勢いよく丸呑みしたりすると吐き戻してしまいやすいです。フードの吐き戻しは胃腸の負担になるので、愛猫にゆっくり少しずつフードを食べてもらえるように対策しましょう。

猫用食器には早食い防止用のものもあるので、ぜひ使ってみてください。早食い防止用の食器は中に突起があるため食べづらく、自然とゆっくり食事ができるというアイテムです。また1回に与えるフードの量を少なくして、小分けに食事をとるようにするだけでも吐き戻し対策として有効ですよ。

4.食事の時間を調整して空腹を防ぐ

猫は空腹で胃が空っぽになると、胃液や胆汁が逆流して吐いてしまいます。愛猫の空腹による嘔吐を予防したいのなら、空腹の状態が長く続くことがないよう食事の時間を調整しましょう。1日の食事の総量は変えずに、食事の回数を増やすのがポイントです。

成猫は1日2回に分けて食事をするのが一般的ですが、嘔吐を防ぐには3~4回に分けて食事をするとよいでしょう。たとえば朝方に空腹で吐いてしまうことが多い場合は、朝ごはん・夜ごはんに加えて、寝る前に軽く食事をしておくのがおすすめです。

飼い主さんが仕事などで家を空けている時間帯に愛猫が空腹になってしまうなら、自動給餌器を活用してみてください。

まとめ

猫の日常的な嘔吐の原因と、原因ごとの予防対策についてご紹介しました。愛猫の負担を減らすために、ぜひ今すぐ対策を始めてみてくださいね!

対策しても嘔吐が減らない場合や、元気がないなど嘔吐以外にも異常がある場合には、何らかの病気が隠れている可能性が考えられます。少しでも不安を感じる時は、動物病院で診察を受けて嘔吐の原因をはっきりさせましょう。

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