レンジャーズ・セミエンがハート&ハッスル賞 全179試合に出場

日本時間11月18日、2023年シーズンの「ハート&ハッスル賞」の受賞者が発表され、マーカス・セミエン(レンジャーズ)が選出された。この賞は野球への情熱を示し、野球の価値や精神、伝統を最もよく体現している現役選手を称えるものであり、MLBの各賞のなかで唯一、OB選手の投票によって選ばれる。8月の時点で全30球団から候補選手が1名ずつ選出されていたが、メジャー全体の最終的な受賞者としてポストシーズンを含む全179試合に出場したセミエンが選ばれた。

今季のセミエンはレギュラーシーズンの開幕戦からレンジャーズが球団史上初のワールドシリーズ制覇を決めたポストシーズンの最終戦まで、全179試合に「1番・二塁」でスタメン出場。チームメイトからは「キャップ」と呼ばれ、その一貫したルーティーンと卓越した集中力はレンジャーズのチーム内だけでなく、球界全体で知られている。今回の受賞にあたっては、天性のリーダーシップと毎日プレーしようとする意欲が高く評価された。

セミエンは2021年12月にレンジャーズと7年1億7500万ドルの大型契約を結んだが、レギュラーシーズンで昨季は161試合、今季は全162試合に出場。ブルージェイズでプレーした2021年も含めると、3年連続でメジャー最多の打席数を記録しており、ポストシーズンも含めた今季の835打席はメジャー新記録となった。大型契約を得たにもかかわらず、毎日プレーすることへの意欲を失わず、試合に出場し続けた結果である。

レンジャーズ入団後は、ダラス・フォートワース地域のコミュニティでも存在感を発揮し、子供たちへの野球普及活動に積極的に参加しているほか、食料を必要としている家庭や子供たちを支援するなど、様々な活動に取り組んでいる。ワールドシリーズでMVPに輝いた同僚のコリー・シーガーは「彼はこの球団組織の大黒柱なんだ。彼は毎日一生懸命に働いている。声を出して周りを引っ張るリーダーである必要はない。彼の姿を見るだけで、様々なことを学ぶことができるんだ」と二遊間コンビを組むセミエンを称賛。フィールド内外で活躍するセミエンが2023年シーズンの受賞者に選ばれたことに異論はないだろう。

歴代受賞者は以下の通り。

2005年 デービッド・エクスタイン(カージナルス)
2006年 クレイグ・ビジオ(アストロズ)
2007年 クレイグ・ビジオ(アストロズ)
2008年 グレイディ・サイズモア(インディアンス)
2009年 アルバート・プホルス(カージナルス)
2010年 ロイ・ハラデイ(フィリーズ)
2011年 トリー・ハンター(エンゼルス)
2012年 マイク・トラウト(エンゼルス)
2013年 ダスティン・ペドロイア(レッドソックス)
2014年 ジョシュ・ハリソン(パイレーツ)
2015年 アンソニー・リゾ(カブス)
2016年 トッド・フレイジャー(ホワイトソックス)
2017年 ブレット・ガードナー(ヤンキース)
2018年 ムーキー・ベッツ(レッドソックス)
2019年 ハウィー・ケンドリック(ナショナルズ)
2020年 表彰なし
2021年 オジー・オルビーズ(ブレーブス)
2022年 ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)
2023年 マーカス・セミエン(レンジャーズ)

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