まだ正式にポスティング公示されていない山本由伸だが、メジャー各球団による争奪戦は熱を帯びる一方だ。すでにヤンキース、レッドソックス、メッツ、ドジャースが獲得に乗り出していることが報じられ、レンジャーズ、マリナーズ、カブス、ジャイアンツ、カージナルスも興味を示しているとみられるが、新たにフィリーズ、ダイヤモンドバックス、タイガースが争奪戦に加わったようだ。現時点で少なくとも12チームが山本獲得に興味を示していることになる。
フィリーズの地元紙「フィラデルフィア・インクワイアラー」のアレックス・コフィー記者によると、フィリーズは山本獲得を「強く検討している」という。フィリーズは自軍からＦＡとなった先発右腕アーロン・ノラとの再契約を今オフの最優先事項としているが、両者の希望額には大きな開きがあるとみられており、フィリーズはノラの引き留めに失敗する可能性も。日本球界で圧倒的な実績を誇る山本は「ノラの後釜」の有力な候補になる。
米メディア「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者もフィリーズの補強リストの上位に山本の名前があることをリポート。ノラとの再契約に失敗した場合の代役候補としては、山本以外にジョーダン・モンゴメリーとソニー・グレイの名前も挙げている。
一方、「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者はダイヤモンドバックスとタイガースが山本獲得に興味を示していることを報じている。ダイヤモンドバックスの球団史上最大の契約は2016年にザック・グレインキーと結んだ６年２億650万ドルだが、MLB公式サイトは「山本を獲得するためにはそれを上回る契約が必要になるだろう」と予想。ザック・ギャレン、メリル・ケリー、ブランドン・ファートの３人が中心となる先発ローテーションに山本が加われば、今季のナ・リーグ王者にとって大きな戦力アップとなるはずだ。
タイガースはエース左腕のエデュアルド・ロドリゲスがオプトアウトの権利を行使してＦＡとなり、新たなエースを必要としている。タリック・スクーバル（26歳）、マット・マニング（25歳）、トミー・ジョン手術から戻ってくるケーシー・マイズ（26歳）など若い投手の多いチームだが、そこに25歳の山本を加えたいと考えているようだ。
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