マリナーズが大谷争奪戦から撤退の可能性 MLB公式の番記者が伝える

ワールドシリーズが終了して大谷翔平がFAとなってから2週間近くが経過した。しかし、大谷自身や代理人のネズ・バレロが何も語っていないこともあり、大谷争奪戦の現状について、具体的な情報は何一つ出てきていない。そんななか、MLB公式サイトでマリナーズを担当するダニエル・クレーマー記者は、業界関係者から聞いた話として「マリナーズの今オフの補強プランに大谷が含まれていない可能性」を伝えている。マリナーズは早々に大谷争奪戦から撤退することになるのだろうか。

昨年8月、マリナーズはフリオ・ロドリゲスと大型契約を結び、約1ヶ月後にはルイス・カスティーヨとも5年1億800万ドルで契約延長。来たるべき黄金期に向けて、徐々にお金を使い始め、今オフはついにスーパースター(大谷)の獲得に乗り出すかと思われた。実際、ジェリー・ディポート編成本部長は先週アリゾナ州スコッツデールで行われたGM会議の場で「大谷を獲得したいチームは30個ある」と発言。そのなかには当然マリナーズも含まれており、マリナーズが大谷獲得を検討していたことは間違いない。

しかし、最新の情報では、マリナーズの補強プランには大谷は含まれていないとみられている。クレーマー記者は「どのタイミングでマリナーズの方針が変わったのかはわからない」としているが、マリナーズが大谷争奪戦から撤退する可能性がある理由として「大谷獲得には巨額の契約が必要であること」、「複数の補強ポイントがあり、大谷だけに補強資金を注ぎ込むことはできないこと」、「大谷はマリナーズより他のチームを気に入っている可能性があること」などを挙げた。

打線の強化が課題となるマリナーズだが、ディポート編成本部長は今オフのFA野手について「ここ数年のような強力なメンバーではない」とコメント。もし真の強打者(大谷)を手に入れようとすれば、多額の資金を投じる必要が出てくる。ディポート編成本部長は「我々には魅力的な投手陣がいる。優れたファーム組織もある」と話しており、FA市場に多額の資金を投入するのではなく、投手や有望株を活用してトレードでの補強を検討しているのかもしれない。

とはいえ、ポストシーズンに進出できないことが決まったあと、選手からは大物選手を獲得しようとしないフロントオフィスの姿勢を疑問視するような声も上がった。早々に大谷争奪戦から撤退することになれば、選手たちの不満が再燃する可能性もある。ディポート編成本部長には、選手たちを満足させるような強打者をトレードで獲得することが求められるだろう。

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