今季無敗のヴィアマは快勝、早稲田大学は延長戦に末に初戦突破!【皇后杯】

栃木県グリーンスタジアムで行われた皇后杯1回戦

18日、第45回皇后杯1回戦の2試合が栃木県グリーンスタジアムで行われた。

第1試合ではいずれもなでしこリーグ2部に属する九州地区第3代表のヴィアマテラス宮崎と、中国地区第4代表のディアヴォロッソ広島が顔を合わせ、ヴィアマが快勝した。

ヴィアマは今季14勝4分の無敗でリーグ優勝を達成し、来季の1部昇格が決定。リーグ戦でのDR広島との2度対戦ではいずれも大勝を収めている。この日は水永翔馬監督が不在のため、柳田和洋コーチが指揮を執ったが、スタイルは変わらずに序盤から広島を押し込んだ。

5分、右CKからの嘉数飛鳥のヘディングはゴールライン際でクリアされたが、その1分後にヴィアマが試合を動かす。島田綾子が相手の背後へ浮き球を裏へ送り、嘉数が頭で落として齊藤夕眞が右足を振ると、シュートはクロスバーを叩いてゴールラインを割った。

以降も[3-4-3]の両翼を生かしてのクロスから、今季のなでしこリーグ2部得点王・齊藤へという形でチャンスを量産し続ける。

対するDR広島は30分、シンプルな長いパスが相手GKのボックス外での処理ミスを誘発。こぼれ球を拾った伊藤こゆきが狙うも、池田玲奈に阻まれた。

唯一といっていいピンチを凌いだヴィアマは、その後も攻勢が続き、68分に追加点を奪取。敵陣中央の右から元なでしこジャパンの坂本理保が入れたクロスを永野桃子が頭で決めた。

さらには齊藤が続けざまのゴールでハットトリックを達成。75分に嘉数のパスを受け、鮮やかなターンからの左足を沈めると、その7分後には途中出場・宮本真緒のクロスを右足で蹴り込んだ。

ゲームの大半を相手陣内で進めたヴィアマはシュート数でも39対2と圧倒し、4-0で快勝。朝日インテック・ラブリッジ名古屋の待つ2回戦へと駒を進めた。

第2試合では関東地区第6代表の早稲田大学と、中国地区第2代表の吉備国際大学Charme岡山高梁が対戦。延長戦までもつれ込んだが。早稲田大が逆転勝ちを収めた。

序盤は[3-4-3]でスタートした早稲田大がボールを握り、三谷和華奈を中心としたサイド攻撃でゴールに迫ったが、試合を動かしたのはワンチャンスを生かした吉国大C。右サイドでボールを収めた西村留亜が中央へ対角のスルーパスを送ると、板倉楓がファーストタッチでDFをかわし、ボックス内からの一撃を沈めた。

ただ、失点後も早稲田がポゼッションで勝り、攻めあぐねながらも焦れずに相手陣内でのプレーを続けると、44分に笠原綺乃がボックス手前左からの右足ミドルを突き刺し、試合を振り出しに戻す。

追い付いた早稲田大だったが、前半のラストプレーでGK石田心菜にアクシデント。クロスをキャッチ後に体勢不十分のまま落下し、脳しんとうの疑いにより、ハーフタイムで交代となった。

後半の早稲田大はミドル攻勢を見せ、64分には築地育の右足フィニッシュがクロスバーをかすめる。システムも4バックに移行するなど、変化を加えた。対して吉国大Cは粘りの守備から鋭いカウンターを披露するが、2ndハーフは両者ゴールを奪えず、同点のまま90分を終えた。

延長戦も早稲田大が押し込み、吉国大Cが凌いでの速攻という構図の中、早稲田大は後半途中から左に回った三谷のドリブルが生き、ボックス内への侵入回数が増加。すると、その突破を契機に得た右CKから早稲田大が次のゴールを奪う。109分、大山愛笑のキックに後方から走り込んだ築地が渾身のヘディングを叩き込んだ。

背番号「10」の一撃が決勝点となり、早稲田大が逆転勝利で一回戦を突破。2回戦では昨季のなでしこリーグ王者・スフィーダ世田谷とAxisバードスタジアムで対戦する。

◆皇后杯1回戦
11月18日
ヴィアマテラス宮崎 4-0 ディアヴォロッソ広島
早稲田大学 2-1 吉備国際大学Charme岡山高梁

11月19日
岡山湯郷Belle vs 札幌大学ヴィスタ
ヴィアティン三重レディース vs 日本大学

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