庄内で強風や落雷被害相次ぐ 加茂水族館、酒田の温泉休館

停電になり、臨時休館している加茂水族館=鶴岡市

 発達した低気圧の影響で大気の状態が不安定となった県内は18日未明から、各地で雨や強い風が吹いた。特に庄内地域では、強風や落雷の影響があり、海のそばにある鶴岡市立加茂水族館は送電設備の不具合で館内が停電し、休館を余儀なくされた。酒田市の温泉施設も落雷で電気が使えなくなり営業を取りやめた。19日も同地域を中心に暴風となる予報で、急な天候の変化に注意が必要だ。

 加茂水族館では18日未明、警備会社から停電が発生したと連絡があった。同館の目玉・クラゲの水槽などでは水の管理などに電力が必要で、職員が駆け付けた。館内に電力を引き込むための送電設備が漏電したためで、強風で海も荒れており、塩害の可能性があるという。非常電源で水槽などに必要な電力は賄えるため、現段階で飼育している生き物や海獣への影響は確認されていない。

 詳細な原因調査や修理には高所作業が伴うが、強風が続くと作業が困難なため、具体的な復旧の見通しは立っていない。市は20日まで臨時休館とした。

 酒田市平田地域の日帰り温泉施設「アイアイひらた」では、近くの山中で落雷があった影響で、温泉水の加温装置が故障した。18日は臨時休館し、同日午後1時までに修理は完了。19日は通常営業となる。同市では18日未明に十里塚の国道112号で、強風のため木が倒れて道路をふさいだため、午前1時10分ごろから約30分間片側交互通行となった。同市や庄内町では同日午前10時40分~午後6時ごろ、漏水や雷の影響による火災報知機の誤作動も確認された。

 引き続き日本海沿岸では、大気の状態が不安定となる見込みで、気象庁は暴風や高波、落雷、竜巻などに注意を呼びかけている。

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