“カラダにいい餃子”目指して 米粉に玄米粉を混ぜた皮で包み 顧客と共に創る新しい味 理想のギョーザ求めて試食会重ね

「餃子って結構カロリーも高くて敬遠する人もいますが、美味しいので、楽しくみんなで食べれる商品ができたらいいなと思って」。広島の新名物となるか?『カラダにいい餃子』って、どんな餃子!? 餃子共創(きょうそう)プロジェクトに密着しました。

地元・百貨店の福屋とギョーザの皮を製造している井辻食産が、新たな餃子作りに取り組みます。コンセプトは、『カラダにいい餃子』…。プロジェクトに参加するモニターを招いて初めての試食会が9月に開かれました。

モニター
「企業さんが起案をされて、コラボもされて、それがどういう流れで、でき上がっていくか?過程も含めて、目にすることはないので、それを楽しみたいなと」

まずは、市販の冷凍餃子3種類と『カラダにいい餃子』の食べ比べです。

福屋 上田知宏営業副本部長
「まず三つ食べていただいて、ちょっとそこで間をあけて、うちの今回の共創餃子を食べていただこうと」

市販の餃子を食べたあと、いよいよ試作品の試食です。原材料には、県産のキャベツとネギ、安芸高田熟成鶏むね肉に、減塩塩こうじ、ごま油、ガラスープなどが使用され、米粉に玄米粉を混ぜた皮で包みます。

井辻食産 板垣勇一郎課長
「広島県の米粉と玄米粉を使って精製しておりますので、さっき食べられた後なんですけど、他の餃子よりは、ちょっと白いです」

さて、そのお味は・・・

モニター
「美味しい・・・」
「(皮は)米粉なので、もっちりした感じがあって。でも箸切れも良かったので、子供でも食べやすいかなって」
「砂糖が入ってないですね。それは僕にとってすごい衝撃というか」
「しっかりした味で、これはお酒に合うなと」

販売価格やパッケージの中身の個数などについても、意見を交換しました。

モニター
「米粉とか使っているから1000円オーバーでも」
井辻食産 板垣勇一郎課長
「事務局で一番高い値付けで2000円ぐらいからと。それはちょっと高級志向になってしまいすぎるので。カラダに優しいで2000円は!? ちょっとプレッシャーです。皆さんすごくありがたいぐらいたくさん意見をいただいて。ご要望もいただきましたので。ちょっと開発の方に頑張ってもらいます」

このプロジェクト、試食会の1年前からスタートしていました。広島を盛り上げようと、今までになかった商品の開発や魅力の発掘をする福屋の取り組みの一環として始まりました。

井辻食産 井辻龍介社長
「福屋さんをはじめ、一般消費者の方も含めて、本当に今までにないような商品が出来上がるような気がしているので、ちょっとワクワクしてます」
福屋 上田知宏営業副本部長
「目標は、改めてですけど、自宅で冷凍餃子を食べる頻度を高める」

方向性がブレないように、目標を確認しあいます。更に消費者の意見を聞こうと、アンケート調査は、予定を変更して2回実施し、回答は3000件を超えました。

試食会から10日あまり過ぎ、工場では、試食会で出た意見を元に餃子作りが進められていました。

新たに試作されたのは3品。
・ネギの量を増やしたもの
・県産のショウガを入れたもの
・ごま油をネギ油に変更したものです。

井辻食産 鈴木潤工場長
「ごま油がねぎ油に変わるだけでも、だいぶ風味が変わると思うんで」

工場長自ら、餃子のタネを丁寧に作り上げていきます。

井辻食産 鈴木潤工場長
「ショウガが主張しすぎても良くないと思うので。かと言って、ショウガを感じないのも入れる意味がない」

試食会の要望に応えた3種類のタネが、出来上がりました。そして、それぞれを米粉に玄米粉を混ぜた特製の皮で包んでいきます。

井辻食産 鈴木潤工場長
「それぞれ、どれも特色あって美味しくなると思うんですよ」
「(おススメは?)難しいですね。こればっかりは。僕が決められないですからね」

出来栄えはいかに!? 2回目の試食会で、その味が試されます。

モニターの前に置かれた餃子は4種類。

・前回試食したものと
・ごま油をネギ油に変更し、ネギを倍増したもの
・玉ねぎを加えたもの
・ショウガを加えたものーーを食べ比べます。

様々な質問や意見が交わされて、いよいよ、どの餃子が良かったか?投票が始まりました。

1番気に入ったものを挙手してもらいましたが、絞り込みが出来ず。再度、1番と2番人気を挙げてもらいましたが‥。

福屋 上田知宏営業副本部長
「一番良かったよは3番で。合わせたら・・・・」

投票が割れてしまい、1か月後、もう一度、試食会を行うことになりました。

井辻食産 井辻龍介社長
「きょうも沢山のご意見を頂いた。正解がないというか、全てが正解なので。どうゆう風にこれから育てられていけるかが楽しみです」

最終となるのか?迎えた3回目の試食会。この日用意された4つの餃子は、1回目から提案されたものと、ネギ、玉ねぎ、ショウガをそれぞれ前回より1.5倍増量したものです。

福屋 上田知宏営業副本部長
「いよいよ試食3回目を迎えまして、きょう(味を)決定したいなと」

さあ実食です。

井辻食産 鈴木潤工場長
「ノーマルから食べてもらいそれ以外は順番は…」

今回は、レシピの詳細を文字にせず、食べて美味しさを感じてもらうことにしました。関係者が心配そうに見つめる中、モニターのみなさんの表情は満足そうです。

モニター
「ショウガが鼻からふぁーっと抜けたんで、際立った感じ」
「今回全然(ショウガの)苦みがなく、食べやすくで美味しかったです」
「カラダに良いというワードに一番ささるのは、ショウガと感じました」

採決を前に、鈴木工場長からは…

井辻食産 鈴木潤工場長
「ショウガですね。(笑い)」

採決「4番のショウガ。お~」

9人のモニターの内、7人が三次産のショウガを使った餃子を選び、『カラダにいい餃子』の味が決定しました。

福屋 上田知宏営業副本部長
「とことんこだわって、とことんお客様の声を聞いて、良い商品を皆さんにお届けしたい」

今後の予定は、ネーミング、パッケージデザイン、価格へと進み、来年3月に発売予定!

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