妻には言わない…夫たちに聞いた“離婚”を考えた瞬間 #6「妻が嫌いではないけれど」

夫婦であっても別の人間同士。いつも同じ気持ちで過ごすのは難しいし、うまくいっていると思っても配偶者は反対のことを考えていた、なんてこともありえます。

妻は何とも思わなくても、ふとした瞬間に「離婚」の文字が頭をよぎった夫は、妻に気持ちを伝えないまま何を考えるのでしょうか。

きょうだいとの差が…

「僕には二つ上に兄がいて、奥さんも公務員で世帯年収がかなり高いことは知っています。

昔から兄は頭が良くてエリート街道をまっしぐら、奥さんもバリバリ仕事をこなすキャリアウーマンです。

僕は普通に私立大学を出て商社に就職、妻とは社内恋愛でそのまま結婚しました。

妊娠してから妻は仕事を退職し、子どもを保育園に入れてからはパートとして働いています。

生活は苦しいわけでは決してないけれど貯金はたいした額ではなく、クルマの買い替えを考えたときに頭金として使うかどうかで妻と揉めました。

子どもの教育費に貯めておきたい妻と、毎月のローンの額を少なくしたい僕では意見が合わず、実家で兄に会ったときに思わず愚痴ってしまって。

すると、『うちは子どものための貯金と生活用の貯金は別にしているよ』と返され、収入の差を思い知りましたね……。

実家で会った兄の奥さんは相変わらずきれいで、スウェット姿でだらだらしている妻を思い浮かべたら思わずため息が出ました。

正直に言えば妻にはフルタイムで働いてほしいけれど、子どもの世話もあればそんな無理は言えず、奥さんの実家に頼りながら仕事を続けている兄夫婦が本当に羨ましいです。

クルマは、妻の気持ちを受け入れて頭金なしで購入しましたが、『もっと余裕のある暮らしがしたい』とふと離婚の可能性を考えることがあります。

妻が嫌いではないけれど、低い世帯年収で我慢して生きていくしかないと思ったら、絶望感のようなものが湧いてくるのですよね……」(35歳/営業)

裕福な暮らしをする兄と自分の生活を比べてしまうと、妻への不満がくっきりと浮かんできます。

比較しても意味がないとわかっていても、離婚を考えるのはストレスからの解放を想像するからです。

妻の変化を諦めるより、まずは自分にできることはないかを探してみるのも、生活を変えるきっかけになります。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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