レース中に照明消え3騎手落馬 金沢競馬、人為的ミス

走路照明が消え、ゴール周辺を除いて暗闇に包まれた金沢競馬場=19日午後5時15分(馬主提供)

  ●タイマー誤設定 2人搬送

 金沢競馬で19日、第8レース(午後5時10分発走)の競走中に走路照明が突然消えるアクシデントが起きた。暗闇に包まれたコースで騎手3人が落馬、2人が病院に搬送された。第8レースは不成立となり、第9、10レースは取りやめとなった。消灯の原因はタイマーの設定を誤った人為的ミスで、石川県競馬事業局の臼井晴基局長は「ファンと関係者の皆さまにご迷惑を掛け、深くおわび申し上げます」とコメントした。

 第8レース(1400メートル)には11頭が出走した。アクシデントで葛山晃平、松戸政也、鈴木太一の3騎手が落馬。葛山騎手は担架で運ばれ、松戸騎手は自力で救急車に乗り込んだ。2人とも意識はあり、命に別条はない。転倒した競走馬1頭が安楽死処分となった。

 県競馬事業局によると、本来は全レース終了後の午後7時10分に設定すべき全消灯のタイマーが、担当者のミスで午後5時10分となっていた。

 第8レースは入線後に審議となり、異例の不成立となった。第9、10レースは公正確保が困難となったことから中止、第8レースを含む勝馬投票券は全額返還された。

 20日正午から予定されている本場開催については、同日午前に調教師や騎手らと協議し決める。同事業局は監督官庁である農林水産省と北陸農政局に報告した。

 走路照明は今年3月に22基が完成した。日暮れが早い秋から冬にかけてもレースが可能となり、照明を使った「薄暮レース」は来年3月まで100本ほど予定されている。

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