ガザ病院へ「人質連行」映像公開 イスラエル軍、トンネル判明強調

イスラエル軍が19日公開した、イスラム組織ハマスが10月7日に人質をガザ市のシファ病院に連行した様子とする映像(イスラエル軍提供、ロイター=共同)

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザに地上侵攻するイスラエル軍は19日夜、イスラム組織ハマスが10月7日の奇襲攻撃で拉致した人質2人を、北部ガザ市の地区最大のシファ病院に連行した際のものとする映像を公開した。監視カメラの同日昼前の映像とし、病院を「テロ」に使った証拠だと主張。病院の地下に深さ10メートル、長さ55メートルのトンネルがあることが判明したとも強調した。

 イスラエル軍は病院地下にハマス中枢の司令部があるとみて、15日未明にシファ病院に突入し、掌握した。捜索は継続中だとしている。

 軍によると、映像の人質2人はタイ人とネパール人。うち1人は負傷のため院内を移動式ベッドで運ばれ、銃を持った人の姿もあった。ハマスが奇襲時に奪ったイスラエル軍の車両も写っていたとした。2人の行方は分かっていないという。

 軍は地下で発見したとするトンネルの映像も公開した。病院敷地にあるトンネルの縦穴にらせん階段が設けられ、底から横へつながるトンネルを進むと爆発に耐えるドアがあったと主張した。

イスラエル軍が19日公開した、イスラム組織ハマスが10月7日に人質をガザ市のシファ病院に連行した様子とする映像(イスラエル軍提供、ロイター=共同)
イスラエル軍が19日公開した、ガザのシファ病院敷地の地下で発見したとするトンネル内の爆発に耐えるドアの画像(軍提供・共同)

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