【九重】九重町田野の北方地区で、くじゅう連山を一望できる斜面を桜でいっぱいにする「花咲かじいじイン九重」プロジェクトが始動した。同地区出身で、元駐モンゴル大使の清水武則さん(71)=千葉県松戸市、大分合同新聞文化賞受賞者=が発起人。初めての植樹活動が13日、現地であった。
飯田小の6年生10人と、プロジェクトに賛同する地元のボランティアら約30人が参加。山桜の一種で、白い大きな花びらが特徴のオオシマザクラの苗木約70本を植えた。シカよけのネットを張り、木を支えるくいを打ち込み、仕上げに自分たちのネームプレートを付けた。
秋吉陽葵(ひまり)さん(12)は「木を植えたのは初めて。大変だったけど楽しかった。飯田高原がきれいになるのはうれしいし、桜を見に来るのが楽しみ」と話した。
卒業の記念に植樹をすることで思い出の場所をつくり、自然豊かな自慢の古里を忘れずにいてほしいと、地元の6年生を招いた。来年度以降は中学生にも声をかけ、5年間で千本を植える計画。
植樹予定の斜面約2万8千平方メートルは清水さんの私有地。「地域に開放し、植樹した子どもたちはもちろん、誰でも桜を楽しめる場所にしたい。くじゅう連山がよく見える位置にあるので、九重“夢”大吊橋に続く名所になってくれたら」と期待を寄せた。