多くのロースター枠を空けたブレーブス 移籍市場で注目の存在に

「ノンテンダー・デッドライン」で最も慌ただしく動いたのがブレーブスだった。3件のトレードで合計7人の選手を放出し、30球団中最多となる7人の選手をノンテンダーFAに。これにより約1400万ドルのコスト削減に成功したとみられており、ロースターの40人枠内には現時点で30人しか登録されていない。つまり、ロースターには10人の新戦力を迎えるスペースがあるということになる。ブレーブスが今後、移籍市場でどのような動きを見せるのか注目が集まっている。

米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、ブレーブスは先発ローテーションのアップグレードを目指しているようだ。来季終了後にマックス・フリードとチャーリー・モートンがFAになるというチーム事情があり、アーロン・ノラ(フィリーズと7年1億7200万ドルで再契約)の獲得に乗り出していたことも報じられている。長期的に計算できる先発投手は6年契約を結んでいるスペンサー・ストライダーしかおらず、最低でも1人は有力な先発投手をチームに加えておきたいところだろう。

ただし、有望株のほとんどがメジャーに昇格しているか、すでにトレードで放出してしまっていることもあり、ブレーブスのファーム組織は充実しているとは言えない。よって、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)やディラン・シース(ホワイトソックス)といった有力投手をトレードで獲得できる可能性は低く、FA市場での補強に頼らざるを得ないだろう。現時点のペイロールでも1つ目のぜいたく税ラインまで500万ドルほどしか余裕がなく、希望通りの補強を実現すれば、ぜいたく税ラインを超過することは確実だ。

フリードとモートンが抜ける2025年以降の先発投手が心配、ということであれば、2025年にマウンドに戻ってくる予定の大谷翔平の獲得に動くのかどうかも気になるところ。今季は40本塁打、100打点をマークしたマーセル・オズナが指名打者として140試合にスタメン出場したが、オズナは2022年に左翼手として52試合にスタメン出場しており、正左翼手が不在というチーム状況を考えれば、オズナを左翼に回し、大谷を獲得するというのも選択肢の1つになるかもしれない。また、オズナの契約は残り1年1800万ドルとそれほど高額ではないため、トレードで放出して指名打者の枠を空けることも可能だろう。

とはいえ、最優先の補強ポイントは、やはり先発投手。すでにメジャー最強の打線を擁していることを考えると、無理に大谷をチームに加える必要はない。ペイロールの問題も考えると、ブレイク・スネルや山本由伸といったトップクラスの先発投手の獲得は難しいとみられ、関心が報じられているソニー・グレイあたりが現実的なターゲットとなるのではないだろうか。

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