城山小創立100周年 「平和は城山から」 記念碑除幕 爆心地から500m 平和への決意新たに

記念碑の除幕をする本田会長(右から2人目)ら=長崎市立城山小

 長崎市城山町の市立城山小(宮田幸治校長、525人)で19日、創立100周年の記念式典(実行委主催)があり、「平和は城山から」と揮毫(きごう)された記念碑が除幕された。
 同校は1923(大正12)年4月に創立。爆心地から約500メートルに位置し、45年8月9日の原爆投下で児童ら約1400人が犠牲となった。毎月9日に平和祈念式を開くなど平和教育に力を入れ、被爆校舎「旧城山国民学校校舎」は「長崎原爆遺跡」の一つとして国史跡に指定されている。
 式典では、宮田校長が「平和を願う学校であり続けるよう、先輩方の思いや願いを受け継いでほしい」と式辞。児童を代表し6年の栗原孝太君(12)が「長崎の町を愛し、平和な未来に向かって努力を続ける」と決意を述べ、全校児童は同校に歌い継がれる「子らのみ魂よ」を合唱した。
 引き続き校庭で記念碑の除幕式があり、実行委のメンバーで城山小原爆殉難者慰霊会の本田魂会長(79)が「碑に刻まれた『平和は城山から』の理念の下、平和運動を続けていこう」とあいさつ。児童代表らと除幕し、核兵器の廃絶と平和な世界の実現を誓った。
 19日夜、8月9日の台風接近で中止となった万灯流しが記念式典に合わせ同校近くを流れる浦上川であった。

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