美しくも威圧的な「漆黒のユニフォーム」を着た5つの代表チーム

相手に恐怖や威圧感を与える効果があるというブラック。独自の美があるこの色は、いつの時代でも人気だ。

サッカーのユニフォームにこの色が一般的に使われるようになったのは2000年代に入ってからだが、代表チームにはそれほど多く採用されていない。

ここでは、その数少ない中から最高に格好よい「代表チームのブラック・ユニフォーム」5着をご紹介したい。

オランダ

オランダ代表 2020 Nike アウェイ ユニフォーム

新型コロナウイルスの影響で2021年に延期開催されたEURO2020に向けたユニフォーム。そのEURO本大会ではグループステージの北マケドニア戦で着用している。

オランダに初めてブラックのユニフォームが登場したのは2002モデル。その後2012モデルで再登場し、そしてこの2020年モデルで三度の登場となった。ここまでのブラックは全てアウェイユニフォームだ。

3つめとなった2020モデルはポロ襟を採用し、街着にも使いやすいカジュアルな雰囲気。過去最もスタイリッシュなブラック・アウェイである。

メキシコ

メキシコ代表 2010 adidas アウェイ ユニフォーム

2010年に南アフリカで開催されたワールドカップに向けて投入したアウェイユニフォーム。フィールドプレーヤー用としてはメキシコ史上初のブラック・ユニフォームだ。

ブラックを基調に国旗色のレッドとグリーンによる配色が絶妙。メキシコのエンブレムには国鳥の鷲を描くが、シャツには薄っすらと鷲の羽模様をデザインしている。

レプリカユニフォームも大人気となり、その後もメキシコは継続的にブラック基調のユニフォームを使用中。2015モデルでは、ついにホームユニフォームにこの色を採用してしまった。

イラク

イラク代表 2021 Umbro サード ユニフォーム

一般的には決してメジャーな存在とは言えないイラクが2021年に発表したブラック・サードユニフォームは、知る人ぞ知る隠れ名作的な一着だ。

国旗色でもあるブラックにゴールドを組み合せた鉄板のカラーコンビネーションは、イラク歴代屈指のスタイリッシュなデザインとして高い評価を得ている。

この2021モデルのデザインは、世界4大文明の一つでイラクが発祥の地である「古代メソポタミア文明」に触発されたもの。ホーム、アウェイの各キットと同様に、シャツ全体に勝利の象徴「椰子の葉(バビロン・パーム)」を描く。

ポルトガル

ポルトガル代表 2013 Nike アウェイ ユニフォーム

2006アウェイモデルに続くポルトガル史上2つめのブラック・アウェイ。前面にグレーで十字を大きく描き、全身をブラックで統一した外観は厳かで独特の雰囲気を放つ。

2013年2月に発表されたこのキットのデビュー戦は同月6日に行われたエクアドルとのフレンドリーマッチ。この試合を3-2で勝利して漆黒ユニフォームのデビューを勝利で飾っている。

2014年3月に2014アウェイモデルが発表されたため13カ月と比較的短期の使用に終わったが、非常に強いインパクトを残したユニフォームだった。

ニュージーランド

ニュージーランド代表 2018 Nike アウェイ ユニフォーム

2018年に発表されたアウェイユニフォーム。ニュージーランドは伝統的にブラックのユニフォームを使い続けている。そのためこの色のユニフォームに関しては他国より長い歴史を持ち、サッカー界を代表する存在だ。

ユニフォームの歴史については諸説あるようだが、ラグビーのオールブラックスを彷彿とさせるブラックのキットが初めて登場したのは1922年のことらしい。

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このした2018モデルでは、エンブレムの「シルバーファーン(銀シダの葉」を両袖に大胆にデザインし、ユニフォームファンに絶賛された。同年に行われたロシアW杯では見ることが出来ず、大変残念なユニフォームだった。

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