朝乃山、負け越し 復帰2日目、霧島に屈す

 大相撲九州場所(福岡国際センター)9日目の20日、東前頭筆頭の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)は西大関霧島(陸奥部屋)にはたき込みで敗れた。けがでの休場から前日に途中出場した元大関は2戦目で黒星を喫し、今場所は1勝1敗7休。復帰後初となる負け越しが決まったが、「気落ちはしていない。引き締めていきたい」と前を向いた。

 朝乃山は新型コロナウイルス対策のガイドライン違反による6場所出場停止から昨年の名古屋場所で復帰。3場所連続で勝ち越して前頭筆頭まで上り詰めた。今場所はけがによる休場から中日に復帰して大関貴景勝から白星を奪い、上々の滑り出しだった。

 大歓声を受け、落ち着いた表情で土俵に上がった霧島戦。元大関の攻める姿勢は現役大関を上回っていた。左をのぞかせて足を運ぶ。回り込んで離れた相手の大振りの張り手に構わず、まわしを探りながら前進。ただ、土俵際のはたき込みに足を送れず落ちた。物言いとなったが、朝乃山の手がわずかに先についており、軍配通りだった。

 10日目は東関脇大栄翔(追手風部屋)との対戦が組まれた。過去の対戦成績は7勝12敗と分が悪く、幕内復帰後の過去3場所も不戦敗を含め3連敗している。

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