強行着陸のベレンコ操縦士が死去 亡命求め、ソ連ミグ25で函館へ

1976年9月、米国へ出発するため羽田空港へ向かうソ連空軍パイロットのベレンコ中尉(中央)

 【モスクワ共同】旧ソ連のミグ25戦闘機で訓練飛行コースを離れ、北海道の函館空港に強行着陸したパイロット、ビクトル・ベレンコ氏が9月24日、亡命先の米国で死去した。76歳。家族の話として報じた米メディアを引用し、ロシアメディアが21日伝えた。病気を患い、イリノイ州の高齢者施設に滞在していた。

 1947年2月、ソ連南部ナリチク生まれ。防空軍に入隊した。76年9月6日、ソ連極東・沿海州の基地所属のミグ25戦闘機で日本のレーダー網をかいくぐり、函館空港に強行着陸。亡命を求め、東京経由で米国に移送され、後に市民権を取得した。

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