大船渡サンマ、子ども食堂で振る舞う 相模原の笹本二郎さん

丹精込めて大船渡市のサンマを焼く笹本二郎さん(右)

 相模原市の笹本二郎さん(78)は18日、同市の子ども食堂で大船渡市のサンマを振る舞った。地元の少年少女に友好都市であり、東日本大震災以降は復興支援を続けてきた大船渡の特産を味わってもらおうと、初めて企画。両市のさらなる交流促進を願い、真心込めて魚を焼いた。

 この日は70匹を用意。大船渡市の「さんま焼き師」の肩書もある笹本さんは、銀色に輝くサンマを炭火の上に並べ「目の色が変わったらひっくり返すタイミング」と腕を振るった。昼食を待つ参加者が興味深く見守る中、白い煙が青空に立ち上り、周囲に香ばしいにおいが漂った。

 笹本さんは震災3カ月後から、楽器やサッカーのユニホームを送る支援活動を始めた。「友好都市の大船渡の人たちは親戚と同じ。大変なときは応援するのが当たり前」との信念から、定期的に足を運んだ。約8年前にはさんま焼き師の資格を取得。「第二の古里」との絆を強めてきた。

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