【別府】別府市の外郭団体「ビービズリンク」は、市内の宿泊施設で不要になったシーツを材料にしたぬいぐるみキーホルダー「湯ザメ」の販売を始めた。風呂にまつわる言葉からイメージしたネーミングで、サメが別府の温泉に漬かりぼーっとしている様子をユーモラスに表現した。担当者は「別府旅行の思い出として連れて帰ってほしい」と話している。
全長は約15センチ。県内3カ所の障害者就労支援施設で働く利用者が一つ一つ手作りしている。キャラクターデザインは福岡市在住のイラストレーターoshow(おしょう)さん(42)が担当した。
材料は宿泊施設の客室で実際に使っていたシーツ。破れたり汚れがあったりして、客室では使用できなくなったものを再利用する。県内の宿泊施設などにシーツや枕カバーなどを提供しているリネンサプライ会社のリファイン大分(豊後大野市)、はとやクリーニング(別府市)の2社が無償で提供している。
ビービズリンクによると、廃棄するシーツや枕カバーなどのリネンは両社合わせて1カ月に約800キロ。トイレットペーパーや乗用車の内装に再利用されているが、廃棄量が多く新たな使用方法を思案していたという。
「湯ザメ」の製作、販売についてリファイン大分の宮迫奈緒美常務(44)は「捨てるしかなく心苦しい思いをしてきた。キーホルダーという新しい形に生まれ変わったシーツを見られてうれしい」と喜ぶ。
価格は1980円で、JR別府駅の観光案内所「ワンダーコンパス」のほか、市公式宿泊予約サイト「ゆのくにゆのたび別府温泉」で販売している。利益の半分はキーホルダーを製作した障害者就労支援施設利用者の収入になるという。
問い合わせはビービズリンク(0977.77.4513)。