県内お歳暮商戦が本格化 団らんに3000円台人気

お歳暮特設コーナーを設けた県観光物産会館ぐっと山形=山形市

 山形市の県観光物産会館ぐっと山形は21日、お歳暮コーナーを開設するなど、県内各店のお歳暮商戦が本格化している。物価上昇を受け、日常生活で使う商品を充実させているほか、年末年始は帰省する人が多いとみて、大勢で楽しめる県内産グルメをそろえるなどしている。売れ筋は3000円台。昨年と比べて一部値上げした商品もあり、店側からは影響を懸念する声も聞かれる。

 ぐっと山形では約100品目を特設コーナーに集めた。3千円台が中心で、日本酒、菓子、麺類などが並ぶ。「年末年始に家で団らんを楽しんでもらえるものや、手渡ししやすいものをそろえた」と担当者。コーナーは1月9日まで。

 藤崎山形店(山形市)は夏のお中元に引き続き「山形グルメカタログ」を展開。豚肉のロースステーキ、すきやき用の牛肉のほか、ワインや菓子類を扱う。仙台市に本店を置く同店らしく牛タンや笹かまぼこのニーズも根強く、18種類の商品の中から何品かを組み合わせる「仙台小箱」が人気だ。笹かまぼこは一部値上げしており担当者は「毎年の予算がほぼ同じというお客さまは多い。値上げの影響がどう出るか…」と語る。

 イオン東北(秋田市)は県内にある系列の31店で扱う。このうちイオン6店とイオンスタイル天童は特設売り場を設けている。3千円前後の商品に人気があり、自宅用に買い求める人もいるという。ギフトの価格変動が昨年より少ないコーヒー、調味料、油などが好調に推移している。一方でギフトでしか手に入らないような付加価値のあるものや高級感のある商品もそろえ、多様なニーズに応えている。

© 株式会社山形新聞社