小松市公会堂、解体へ 築64年、跡地に図書館

新たな図書館整備に伴い解体される小松市公会堂

  ●市決定

 長く小松市民らに利用されてきた市公会堂が解体されることが決まった。市が22日、公会堂がある芦城公園内の敷地に未来型図書館を新設する方針を発表した。建築から64年、子どもたちや音楽団体の発表の場として親しまれたほか、選挙の集会にも活用されてきた小松を象徴する建物がその歴史に幕を下ろす。

 22日開かれた市議会全員協議会で、宮橋勝栄市長が説明した。

 公会堂は1959(昭和34)年に開館。市役所に近接し、千人以上を収容できる大ホールのほか、当初は地上33メートルの展望塔などがあり、最上9階からの眺めを楽しもうと多くの市民が足を運んだ。

 新図書館は公会堂を含めたエリアを敷地とし、延べ床面積は約9千平方メートルで、蔵書は現在の約20万冊から約35万冊に拡充する。年度内に事業方針を取りまとめ、来年度に基本設計を進める。公会堂の会議室、博物館にある市民ギャラリーの機能を集約し、博物館収蔵の歴史・民俗資料の展示も想定している。

 公会堂などの具体的な解体時期は未定。宮橋市長は大規模なホールを新たに整備することは困難とし、県小松市團十郎芸術劇場うららや市民センターなどで利用者の活動の場を確保する考えを示した。

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