ケネディ大統領の遺志継承 暗殺60年でバイデン氏

アメリカのバイデン大統領(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】1961~63年に米国を導いたジョン・F・ケネディ大統領の暗殺から22日で60年となった。バイデン大統領は声明で「暗黒ではなく、光輝く米国を目指していた姿を忘れない」としのび、46歳の若さで命を落としたケネディの遺志を継承し、米国発展のために尽くす決意を示した。

 ケネディは63年11月、南部テキサス州ダラスでオープンカーに乗ってパレード中に狙撃された。警察は容疑者としてリー・オズワルドを逮捕したが、警察署で地元実業家に射殺され、背後関係は謎を残したままだ。

 バイデン氏は「私は大学生で、ちょうど授業を終えたところだった。他の生徒と一緒にニュースにくぎ付けになった。深い喪失感が米国を揺さぶった」と振り返った。

 理想主義に基づくニュー・フロンティア政策を掲げたケネディが「公民権、選挙権、女性の同一賃金など20世紀で最も大事な問題の多くで米国の針路を定めた」と指摘。核戦争の瀬戸際に立った62年のキューバ危機を収束させ「冷戦期で最も危険な場面を冷静に乗り切った」とたたえた。

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