「思い出をありがとう」中国山地を駆け抜けた “青” と “白”「奥出雲おろち号」が四半世紀の歴史に幕 折り返し駅では惜しむファンが “ラストラン” を見送り

中国山地の山々を駆け巡ってきた、JR木次線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」が23日、惜しまれつつ、ラストランを迎えました。折り返し地点となる広島県庄原市の備後落合駅のホームでは、別れを惜しむ鉄道ファンが待ち構えていました。

1998年4月から運転が始まった「おろち号」は、広島県庄原市の「備後落合駅」と島根県の「木次駅」の間を中心に運行されている観光列車です。

2両編成で、青と白の色に塗り分けた車体に星を散りばめたデザインが特徴です。
毎年春から秋にかけて運行していて、温泉や食事などを楽しむプランも用意されていたことから、人気を集めていました。

一方、デビューから25年が経ち、車両の老朽化を理由に、今シーズン限りでの引退が決まっていました。

ラストランとなった23日、折り返し地点の「備後落合駅」には、多くの鉄道ファンが駆けつけました。おろち号が到着すると、“最後の姿” を写真に収めていました。

沿道には、「思い出をありがとう」などと書かれた横断幕を掲げるファンもいました。ファンからは「山の中をお疲れさまでした」といったねぎらいの声も聞かれました。

その後、おろち号は惜しむファンに見送られながら “終着駅” の木次駅へと出発しました。

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