師走が迫る岩手県内で、お歳暮商戦が本格化している。22日は盛岡市菜園のカワトクがギフトセンターを開設し、米ニューヨーク・タイムズ紙の特集で注目を浴びる「盛岡」をテーマに品ぞろえを充実。北上市のTMさくら野は地元資本の経営に移行し、県産品のラインナップを増やした。物価高で消費者の財布のひもが固くなる中、あの手この手で「選ばれる工夫」を凝らしている。
カワトク7階のお歳暮品売り場には続々と客が訪れ、発送手続きの待機席には20人ほどが並ぶ時間帯も。同紙の特集にちなんで「行くべきは盛岡。」のコーナーを設け、冷麺やベアレンビールなど4社の13商品をそろえた。紫波町二日町の鈴木孝儀さん(79)は「関東の知人に感謝を伝えたい」と品定めした。
物価高で10%ほど値上げした商品もあれば、内容量を減らして据え置いた商品も。販売推進担当の佐々木睦さん(47)は「新型コロナウイルス禍で疎遠になっていた人と、お歳暮を通じて改めて絆を確かめてほしい」と呼びかける。