「最悪な終わり方をしてしまった」 48位の中島啓太は悔しさ隠せず

最終9番。中島啓太はパーパットが入らず悔しそうな表情(撮影/中野義昌)

◇国内男子◇カシオワールドオープン 初日(23日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7335yd(パー72)◇晴れ(観衆2726人)

最終9番で短いパーパットを外し、中島啓太は思わず目頭を押さえた。「チャンスが入りそうで入らない。最後も、最悪な終わり方をしてしまった」。パッティングが決まらずにフラストレーションがたまっていた、それまでの17ホール。最後のボギーで悔しさを隠せなかった。

初日のプレーを振り返ろうとして、一瞬言葉に詰まった。「全然、バーディが獲れなくて」と、この日に最初のバーディが来たのは9ホール目。パッティングの感触は悪くないのに、「タッチとラインが、ちょっとかみ合っていない」とあと一筋で入らない。

惜しいパットが続いた(撮影/中野義昌)

グリーン上でもどかしさが募る中、後半5番ではティショットのミスに悔いが残った。570ydのパー5で、2オンを計算して振り切ったドライバーショットが、ファウェイを横切るクリークにつかまりペナルティ。練習ラウンドでもドライバーを握っていたが、乾いてランが出るようになったフェアウェイでボールは止まらず、予想よりも突き抜けた。4オン1パットのパーでしのいだが、「大げさに言ったら、今週の流れを変える一打。本当に悔しい」と振り返った。

3バーディ、1ボギーの「70」で終えて、予選カットライン上の2アンダー48位。リードしている賞金王争いも、ランキング2位につける金谷拓実の追い上げ次第では危うくなる。金谷はボギーなしの「66」で回って、6アンダー4位で発進した。

金谷との差は約4033万円。金谷が中島よりも上位で終えて、その差が4000万円を切れば、賞金王争いは次週「日本シリーズJTカップ」での決着になる。「(金谷が)いいプレーをするというのは分かっていた」。今季何度も優勝争いを演じた先輩は、やはり手ごわい。(高知県芸西村/谷口愛純)

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