米調査会社ニールセンIQが22日発表した調査報告によると、中国で「新エネルギー車(NEV)」(電気自動車=EV、プラグインハイブリッド車=PHVなどを指す概念、ハイブリッド車=HVは含まない)を今年購入した人の約44%はインターネットで購入した。従来の主力販売チャンネルである4S店(新車販売、アフターサービスなど自動車関連サービスを総合的に手がける店)の比率を大きく上回った。
ニールセンIQは中国のシンクタンクの21世紀報道新汽車研究院と共同で調査を実施。自動車購入者2,201人に対して、購入経路などを聞いた。回答者はNEV購入者が872人、HV購入者が400人、ガソリン車購入者が929人。
NEV購入者のうちネット(電子商取引=ECサイト、自動車企業のウェブサイト、ライブコマース=ライブ配信型ネット通販)で購入した人は43.7%。4S店の22.8%を20ポイント以上上回った。
HV購入者のネット購入比率も43.4%となり、4S店の30.8%を10ポイント以上上回った。
一方、ガソリン車購入者のネット購入比率は25.5%で、4S店の57.9%を30ポイント以上下回った。
全体では、ネットが35.9%、4S店が39.9%となった。ニールセンIQによると、2項目の差は年々縮小しているという。
ネットで購入した人にネット購入を選んだ理由を聞いたところ、「価格の優遇があるから」との答えが最も多かった。今年のネットでの平均購入額は21万4,900元(約450万円)で、オフラインでの平均購入額は22万2,500元だった。
年代別では、1990年代生まれの人のネット比率が5割近くに上り、80年代以前に生まれた人は4S店を好む傾向にあった。ネット購入を敬遠しない若者がNEVやHVを好む傾向にあることが、同2車種のネット比率の高さにつながっているとみられる。
地方都市ほどネット購入を選ぶ傾向も見て取れ、沿海部大都市の1級都市のネット購入比率が34.0%だったのに対し、地方都市の3級以下の都市は39.5%だった。