琵琶湖の水位2年ぶりマイナス60センチに さらに低下で生活への影響必至?

【資料写真】琵琶湖 

 2年ぶりにマイナス60センチになった琵琶湖の水位がさらに下がり続ければ滋賀県民の生活に影響が出かねないとして、滋賀県は11月15日、湖の水位低下を抑えるため、淀川水系のダムの水を優先して利用することなどを国に要望したと明らかにした。

 滋賀県によると、今年は西日本への台風上陸が少なく雨が少なかったため、14日にマイナス60センチになった。最近は2日で1センチずつ低下しているという。

 滋賀県が14日に国土交通省近畿地方整備局に出した要望では、淀川水系ダムの水を優先利用するほか、下流の淀川大堰(おおぜき)などを適切に操作して、琵琶湖からの流量を抑えつつ淀川の水量を維持するよう求めた。

 今後、水位がマイナス65センチになれば県庁内に「水位低下連絡調整会議」を設け、県民生活への影響を調べる。琵琶湖では瀬田川洗堰(あらいぜき)の操作規則が施行された1992年以降、マイナス65センチに達する水位低下が10回あり、直近では2021年11月にも同会議を設置した。観測史上最低の水位は1994年のマイナス123センチ。

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