ハピラインふくい最初の新駅名候補は「しきぶ」 福井県越前市、ゆかりの紫式部にちなみ選定

福井県越前市に整備される並行在来線「ハピラインふくい」の新駅予定地=福井県越前市畷町
ハピラインふくいの新駅予定地

 福井県越前市は11月21日、来年3月の北陸新幹線敦賀開業に伴い県内のJR北陸線を引き継ぐ「ハピラインふくい」で、最初に設置される王子保-武生間の新駅の駅名候補を同市ゆかりの紫式部にちなんだ「しきぶ」に選定したと明らかにした。名称には公募を通じて住民の意見が反映されており、地域に親しまれる駅として2025年春の開業を目指す。

 同市畷町に設置される新駅は、来年のNHK大河ドラマの主人公となる紫式部ゆかりの市紫式部公園から、東に約800メートルに位置する。市から駅名候補の提案を受け、運営会社のハピラインふくいが来年2月に名称を最終決定する見通し。

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 市は利用促進策の一環として8~9月に駅名案を募集し、516件が寄せられた。地域団体代表らによる選定委員会が候補11案を決め、市民の意見を募っていた。15日の同委員会で候補が決まり、21日の市会全員説明会で報告した。

 越前市は、紫式部が生涯で唯一、都を離れて暮らした地。「しきぶ駅」は候補11案の一つで▽対外的に地域をアピールできて知名度向上につながる▽地域の歴史・文化や特性を表している▽駅名と連動して新しい地域ブランディングができる可能性がある-などの点が評価された。

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 新駅が設置されるのは、25年度からキャンパスが統合される武生商工高の近くで、武生駅から1.7キロの跨線橋(こせんきょう)がある地点。2面2線のホーム(85メートル)と構内踏切を整備し、東西に無人改札口を配置する。市が駅西広場として市民バス停留所や駐車スペースを備えるロータリー、駐輪場などを24年度に整備する。

 ハピラインふくいの新駅はこのほか、福井-森田間、武生-鯖江間での設置が予定されている。

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