珍しい「冬のぶどう」出荷始まる 暖房使わず “自然の寒さ”で完熟に 夏の猛暑乗り越えて

東広島市志和町の農園で珍しい「冬のブドウ」の販売が始まりました。夏の猛暑を乗り越え例年並みの仕上がりになったようです。

冬のブドウ「紫苑」です。大粒で、房の大きいブドウです。

東広島市志和町の「すざわ果樹園」です。直売所には開店と同時に次々に客が訪れお目当てのブドウを買い求めていました。

商品は1房およそ700円から1500円のお買い得品から、1万6000円余りの最高級品まで様々です。


「東京の孫がすごくこれを待ちわびていた。皮がすごく、身離れですか、あれがすごくいい、甘くて」
試食した客
「ウン!おいしいですねー」

この時期に収穫するブドウは栽培が難しく、県内では珍しいものです。こだわりは暖房を使わず自然の寒さの中で完熟させることです。木が健康であることが条件ですがこの夏は、猛暑と水不足で木に異変が起きたそうです。

須澤勝己園主
「木が水分がないと、木が生き残るために房の水分を抜き取ってしまう」

房が太らないことに気づいた須澤さんはすぐに房を落としました。

須澤勝己園主
「木に負担がかからないように、例年より2割多く、間引きを実施しました」

収穫量は減りましたが品質は例年並みに仕上がったそうです。冬のブドウ「紫苑」は12月10日頃まで農園の直売所で販売されるほか、県内のJAや一部のスーパーなどで販売されます。

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