【ジャパンC/データ攻略】有力ハーツクライ産駒は“消し”も 「80%」該当馬に漂う3着穴妙味

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今週は東京競馬場でジャパンC(芝2400m)が行われる。ともに1枠を引いたイクイノックスリバティアイランドの2強ムードが漂う今年。そこに割って入る馬を探せるか否かがポイントとなりそうだ。

ここでは、過去10年データからヴェラアズールダノンベルーガにフォーカスした「80 or 0%」データを取り上げる。

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■ヴェラアズールに好材料の“8/10”データ

昨年のジャパンCを制した遅咲きのGI馬。その後は馬券外が続いており、GIIの前走も掲示板外……強豪ひしめくここでの一変は容易ではないが、以下データに一筋の光を見出すことができる。

・前年秋にGI勝利→10年中8年で馬券内

10年中8年で馬券内馬を輩出しており“80%データ”に該当。4番人気1着エピファネイアやショウナンパンドラ、4番人気2着キセキなど配当妙味も悪くなく、同時期のGI勝利実績馬であるヴェラアズールには追い風となる好データだ。

この馬について補足すると、直線の長い急坂コースは【4.0.1.0】。騎乗予定だったR.ムーアが乗れない点はマイナスだが、データの後押しがあれば2年連続の好走も現実味を帯びてくる。GI馬がズラリと揃った今回は評価を落としているものの、人気の盲点にあるGI馬が一変をはたすシーンは想定すべきだろう。

■ダノンベルーガにまさかの【0.0.0.4】

ヴェラアズールとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがダノンベルーガ。秋のGIシリーズで存在感を示すJ.モレイラが引き続き騎乗することで“2強以外”の上位馬に推されている印象を受けるが、今回は臨戦過程がネックとなりそうだ。

・距離延長ローテの成績【0.0.0.4】

4戦すべて馬券外の“0%データ”に抵触。距離短縮ローテでは【1.1.1.0】と大崩れがない馬だが、今回は臨戦過程に一抹の不安を覚えてしまう。

天皇賞・秋→ジャパンCのローテーションは昨年とまったく同じ。お世辞にもハイレベルなメンバー構成とは言えなかった当時、勝ち馬と0秒6差の5着は少々不満が残るレースだった。パフォーマンス低下の一因に距離延長があるとすれば、豪華メンバーが集結したここで巻き返すのは至難の業。“消し”の選択肢が浮上してしまう1頭と言えよう。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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