環境問題解決へ若者連携を 「アジアのノーベル賞」受賞者が京都・福知山で講演

ギターを弾いて生徒と交流を深めるエゴ・レモスさん(左)=福知山市土師・福知山高付属中

 「アジアのノーベル賞」といわれるマグサイサイ賞を今月に受賞した東ティモールの環境保全活動家、エゴ・レモスさん(51)の講演会が11月16日、京都府福知山市土師の福知山高校付属中学校であった。地球環境問題の解決に向け、若い世代が国境を越えて連携する重要性を訴えた。

 東ティモールの国民的歌手として知られるレモスさんは、有機農法や養殖技術を学ぶ青少年キャンプを開いたり全小学校に菜園を作ったりして、教育や農業を通じた環境保全に取り組んでいる。

 レモスさんは講演で、乾期の水不足を解消するため住民と協力して千カ所以上で貯水池を造ったことを紹介し、「大きなダムを造るのではなく、住民が知識や技術を習得することこそが持続可能な社会につながる」と強調した。最後に「自分の頭で考えることが大切。一人では大変なことでもみんなでやれば楽しめる」と生徒たちにエールを送った。

 参加した1年生(13)は「食料問題や環境問題に取り組むことが世界平和につながると感じた。いつか現地に行ってみたい」と話した。

© 株式会社京都新聞社