Nawla Aero、インド初の5人乗りeVTOL機「NALWA eVTOL」を開発

NALWA eVTOLは、国際的な大手航空会社と共同で開発され、特許出願中である。同機は効率性、多用途性、安全性、自律性の最適な融合により、先進航空モビリティ(AAM)の未来を切り開くとしている。

NALWAのキャッチフレーズ「Never Let You Down」は、航空機の安全性に対するコミットメントを反映したもので、先進的な推進システム、革新的な機能、堅牢なデザインを実現したという。NALWAは、SUVよりわずかに大きい5人乗りのカテゴリーで世界最小の寸法で設計されており、スペース効率の新しい基準を打ち立てたとしている。

ソリューション

NALWAは、同等の航空機と比較して明らかな利点があるとして、有望なソリューションだとしている。同社によると、その潜在的な用途は、兵員輸送や監視などの軍事作戦から、輸送、宅配サービス、医療搬送、観光、農業などの商業・民間用途まで多岐にわたる。その能力は、多用途性と適応性と相まって、信頼性が高く多機能な航空機ソリューションを求める事業者にとって説得力のある選択肢となるとしている。

商業・民間利用

  • 航空タクシー:エアタクシーとして、個人向けに便利で効率的な交通手段を提供し、都市中心部を結び、移動時間を短縮
  • 航空救急車:医療機器を装備し、最大2人の患者を搬送。医療緊急事態のライフラインを提供し、病院やその他の医療機関をサポート
  • エアトラクター:特殊なエアトラクターバージョンは噴霧器を装備。効率的な農作物散布作業に貢献。
  • 宅配便:積載能力に優れ、迅速かつ安全に荷物を輸送・配達する信頼性の高い宅配便サービス
  • 観光:大きなパノラマウィンドウは、空中観光の機会を提供し、観光体験を向上させる

軍事用途

  • 物資輸送:遠隔地への物資輸送が可能なため、手の届きにくい地域や戦場にいる軍人に必要不可欠な資源の配給が容易に
  • 部隊配備:NALWAは、部隊を戦略的な場所に効率的に輸送し、迅速かつ効果的な展開を確保する上で重要な役割を果たすことができる
  • 捜索救助支援:機動性と迅速な対応能力により、捜索・救助任務の際に貴重な支援を提供し、危機的な状況で人命を救う
  • 偵察任務:高度な偵察システムを搭載し、軍事戦略に不可欠な偵察活動を実施
  • 近接航空支援:NALWAは武器や戦術システムを装備して軍事作戦を航空支援することができ、必要なときに火力と戦術的優位性を提供

カスタマイズ可能なインテリアデザイン

NALWAは、多様な任務要件に合わせて迅速に再構成できるモジュール式キャビンインテリアを特徴としている。このキャビンのカスタマイズ能力により、NALWAは旅客輸送、貨物輸送、消防、航空救急、その他特殊な装備を使用する業務などの役割に適応するとしている。

デザイン

NALWAは、7.53m×7.15m×2.5m(長さ×幅×高さ)というコンパクトなサイズにより、都市環境における限られたスペースへのアクセスを可能にするという。このカテゴリーでは世界最小を謳っている。NALWAは、前方に前翼、後方に閉じたボックス翼を持つ特徴的なカナード構成を採用し、揚力、安定性、操縦安定性を高めている。軽量かつ堅牢な機体には、耐久性と損傷耐性のために炭素繊維強化ポリマーなどの複合材料が使用されている。

空力的に造形された胴体は、様々な飛行体制において低ドラッグになるよう最適化されているという。カスタマイズ可能な5人乗りのキャビンがあり、大きな窓からはパノラマビューを楽しむことができる。ランディングギアは2本のメインリアレッグと1本のフロントノーズレッグで構成され、安定した地上操作が可能だという。

コンパクトさ

最適化されたサイズと垂直離着陸機能により、NALWAは密集した都市景観の中でも外でも運用できる。機体のフットプリントは、スマートシティのインフラ要件に合わせて特別に設計されており、5人乗りの広々としたキャビンと十分な貨物容量を備えているという。ビルの屋上に着陸するにせよ、既存のヘリポートに統合するにせよ、NALWAの戦略的な寸法はシームレスな都市飛行オペレーションを保証するとしている。コンパクトで機能的なサイズにより、既存の航空施設を活用できる。

推進システム

特許出願中の分散型電気推進システムは、翼と胴体全体に戦略的に配置された12個のダクト付き電動ファン・ユニットを採用。それぞれの定格出力は100kWで、これらの首振り可能なファンは、0°から90°まで向きを変えることで、垂直方向の揚力と前方への推力の両方を提供する。これにより、垂直離着陸と効率的な巡航飛行をスムーズに切り替えることができるという。

最先端のダクテッドファンは、ハイテク電動モーターと低騒音ブレード設計を組み合わせ、音響フットプリントの低減を実現。戦略的な配置は、前進飛行中の翼の揚力増強にも貢献しているという。

アビオニクス

NALWAは4重冗長デジタルフライバイワイヤフライトコントロールシステムを採用している。これは自動安定化および自動操縦アルゴリズムと組み合わされ、飛行を容易にするという。

ナビゲーションシステムは、GPSと慣性航法のデュアルナビゲーションでピンポイントの精度を実現したという。コックピットには透明なOLEDディスプレイが装備され、飛行データを外部のビジュアルに重ね合わせることで、状況認識能力を高めるとしている。

安全性

NALWAの設計理念は、安全性を最優先事項としている。二重化されたフライトコントロール、電源システム、電動ファンにより、単一点故障を防ぐという。パラシュート回収、耐衝撃素材、消火システムが安全性をさらに高める。障害物検知・回避機能により、密集した環境でもリアルタイムのナビゲーションが可能。

汎用性

モジュール式のキャビンインテリアは、旅客輸送、貨物輸送、消火活動、偵察、航空救急など、さまざまなミッションに合わせて迅速に再構成できる。カスタマイズされたモジュールは、あらかじめ設計された取り付けポイントや電気インターフェースを使用して取り付けることができる。

革新性と機能性の独自な組み合わせにより、NALWAは電動都市航空モビリティを革新するとしている。その設計は、航空機工学の限界を押し広げ、eVTOL輸送の可能性をさらに広げるとしている。

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