南加賀で最高速度に 北陸新幹線、走行試験

W7系の車内に設置したモニターで運転状況を確認する職員(JRTT鉄道・運輸機構提供)

  ●時速260キロ到達

 来年3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀開業に向け、走行試験中の新幹線車両「W7系」が24日、南加賀を含む同区間で営業運転の最高速度となる時速260キロに初めて達した。「第2の開業」まで残り4カ月を切り、9月に始まった走行試験は最終段階を迎えている。

 W7系は24日午前1時10分に敦賀駅を出発し、6分後、敦賀市と南越前町にまたがる新北陸トンネル内で260キロに到達した。福井駅で一時停車した後、加賀温泉、小松両駅を通過し、金沢駅に到着。駅周辺などを除いて石川県内の延伸区間でも260キロで走った。敦賀への折り返しも運行した。

 W7系の走行試験は9月26日に始まり、電車線や信号設備などが正常に機能するかを確認している。11月1日からは速度向上試験を開始し、時速110キロから段階的に速度を引き上げてきた。JR東日本の新幹線電気・軌道総合検測車「イーストアイ」を用いた施設点検も実施している。

 走行試験は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)とJR西日本が共同で行っており、12月9日で終了する。JR西はその後、営業運転に近い状況で運行する訓練運転に入る。

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