宅配ボックス設置「義務化」へ…1Rマンション新築時に川口市 全国2例目 「2024年問題」対応の一助に

川口市役所=埼玉県川口市青木

 埼玉県川口市の奥ノ木信夫市長は22日の定例会見で、市内にワンルームマンションを新築する建築主らに対し、戸数に応じて必要な宅配ボックスの設置を義務付ける方針を発表した。30日開会予定の市議会12月定例会に関連条例改正案を提案する。

 単身者が多く日中に不在がちなワンルームマンションでは宅配業者の再配達回数増や、それに伴う路上駐車の増加が懸念されており、市は条例改正により、こうした問題の解決や運送ドライバーの労働時間に上限が課される「2024年問題」対応の一助としたいとしている。

 市開発審査課によると設置が義務化される対象は土地所有者や管理会社などを含む建築主。15戸以上のワンルームマンションを建築する際、敷地内に4戸に1個程度の割合で縦・横・奥行きの長さが計100センチ程度の宅配ボックスの設置を条例で義務付ける。確認申請の前に市に図面などを届け出る。

 条例案可決後の施行は、来年4月1日を予定。建築主に宅配ボックス設置を義務化する条例は県内では初、全国では東京都江東区に続き2例目という。

 会見で奥ノ木市長は「管理人任せではなく、所有者もきちんとしてもらいたいとの思いがある」と述べた。

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