V長崎・カリーレ監督が今季を総括 「守備、改善できなかった」 最後の練習終了…去就は未定

「いい守備からいい攻撃ができれば、失点は抑えられた」と今季を振り返るカリーレ監督=諫早市サッカー場

 サッカーJ2、V・ファーレン長崎は24日に長崎県の諫早市サッカー場で今季最後の練習を終了。今後の去就がクラブから発表されていないファビオ・カリーレ監督は23日、解散前の囲み取材で「課題の守備を改善できなかった」とリーグ戦7位に終わった今季を総括した。以下一問一答。

 -2年連続でJ1昇格プレーオフに進めなかった今季を振り返って。
 目的を達成できなかったが、いい部分はあった。ビルドアップ、ポゼッションをしていく中で、ボールを運ぶための三角形の関係性は良くなった。得点力も上がり、FWフアンマは得点王になった。若手はDF白井、MF安部、MF笠柳、MF松澤、FWジョップらが試合に絡んで成長した。

 -攻撃面はフアンマ以外に2桁得点がいなかった。
 DF米田はサイドバックで5ゴール5アシスト。櫛引もセンターバックながら6得点を決めて、攻撃面で貢献してくれた。また、夏の移籍で加わったMFマテウスやMF中村は得点力があり、ゴールを決められる選手。今後も彼らがいれば、質が高まり勝ち点や得点数も上がるだろう。攻撃に関してはJ2の中でトップクラスだった。

 -今季の理想的だった試合は。
 初勝利を挙げた第5節のアウェー熊本戦、第23節のアウェー清水戦の後半はいい試合だった。みんなの戦う姿勢が見られた。

 -シーズン中から課題は守備面だと言っていたが。
 改善できなかった。失点数は昇格した町田やリーグ最少失点の東京Vと20以上離れている。いい守備からいい攻撃ができれば、失点は抑えられたはず。練習で組織化させ、自分たちからアクションを起こさないといけない。練習で改善するのと、選手自らの判断でボールにいく姿勢を見せてくれれば失点は減る。

 -昨オフは「高さ」をポイントに補強したが、失点は減らなかった。
 ヘディングによる失点は減った。ただ、ペナルティーエリア内に進入されてボールに触られている回数が多かった。チームはポゼッションやビルドアップができないと、いいサッカーはできない。蹴るサッカーは面白くない。今季はビルドアップのミスで何回も失点している。

 -オフや夏の補強で多くの選手が加わった。理想とするサッカーに近づいているか。
 かなり近づいてきているが、DFヴァウドが最初からけがしていた。私が彼に期待していた部分より全然いいプレーができなかった。攻撃は80~85点。守備は50~60点の出来だった。

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