県立高入試、27年度から新制度 選抜も学力検査 日程一本化で受験者の心理的負担解消へ

 県立高入試の見直しを進めてきた県教委は24日、全日制の試験で全ての受験者に対して学力検査を実施するなど新制度を導入すると発表した。面接や作文などで選考する「特色選抜」でも学力検査を受けることになる。一般、特色選抜の学力検査は同じ日程とし、2月中旬〜下旬に実施する。現在の小学6年生が受験する2027年度入試から導入する。

 入試の見直しでは、有識者による検討委員会が3月、県教委に改善点などをまとめ報告書を提出していた。

 特色選抜は14年度入試から導入され、定員の2〜3割で内定が出ているが、検討委は「出願資格要件が分かりにくい」などとして全受験者の学力検査の実施を提言していた。受験者は学力検査の後、各高校が実施する独自検査を受験することになる。合否は調査書や各高校の独自調査を重視した上で総合的に判断する。

 一般選抜との日程の一本化で、受験者の心理的負担の解消を図る。現在、一般の学力検査は3月上旬に実施しており、数週間の前倒しとなる。定時制の学力検査も同一の日程で、全日制と同じ問題で実施する。

 24日に開かれた県教育委員会臨時会で阿久澤真理(あくさわしんり)教育長は「大規模な変更だが、生徒にとってプラスになると考えている」と述べた。

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