〈いしかわ百万石文化祭2023〉最高峰の名品、心ゆくまで 三の丸尚蔵館展、26日最終日

伊藤若冲の国宝「動植綵絵」など名品を堪能する来場者=石川県立美術館

 金沢市の石川県立美術館と国立工芸館で開かれている国民文化祭のメイン行事「皇居三の丸尚蔵館(しょうぞうかん)収蔵品展」(北國新聞社共催)は最終日前日の25日、多くの親子連れや美術ファンが足を運んだ。夜間開館でも来場者は伊藤若冲(じゃくちゅう)の国宝「動植綵絵(どうしょくさいえ)」など最高峰の名品を心ゆくまで堪能した。

 動植綵絵は「牡丹小禽図(ぼたんしょうきんず)」と「大鶏雌雄図(たいけいしゆうず)」の2幅が飾られた。上皇后さまが育てた純日本産の蚕「小石丸(こいしまる)」の絹が修復に用いられた国宝「春日権現験記(げんき)絵」にも熱い視線が注がれた。

 今展は質、量ともに最大規模の地方巡回展で、前後期通じて国宝8点を含む116点が披露された。姉妹で訪れた荒井加代子さん(71)=金沢市=と嶋田美恵子さん(67)=野々市市=は「色あせぬ名品ばかり。石川で見られて感動した」と話した。

 最終日の26日は午前9時半~午後6時。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生以下は無料。

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