独自の感性光る意欲作482点 富山県民会館で美術連合展開幕

高畑信雄県洋画連盟委員長(左)の解説を聞きながら会場を回る来場者ら=県民会館美術館

 富山県美術連合会(阿波加蒼岳会長)の所属作家による「第72回県芸術祭 美術連合展」が25日、県民会館で開幕した。会員それぞれの感性が光る日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の意欲作482点を並べ、活動の成果を紹介している。28日まで。

 美術連合展は会員が分野の枠を超えて切磋琢磨(せっさたくま)する場として、毎年秋に開催。若手からベテランまで幅広い年代の作家が新作や近作を1点ずつ発表した。

 日本画と洋画は、風景や静物、人物などを題材にした力作がそろう。人体の造形の美しさを捉えた彫刻や、素材を生かし熟練の技を駆使した工芸、墨に思いを託した書、独自の視点が光る写真など、各分野ごとに見応えのある作品が並んでいる。素材の質感を感じてもらうため、一部の彫刻作品は直接触れることもできる。

 今年亡くなった鋳金の重要無形文化財保持者(人間国宝)大澤光民さん(高岡市)や彫刻家の横山豊介さん(南砺市)ら物故会員6人の作品も展示した。

 開会式後、県美術連合会を構成する6団体の委員長による作品解説もあった。

 入場無料。26日午前10時から、出品作家が自作を語るギャラリートークがある。県と県芸術文化協会、県美術連合会主催、北日本新聞社後援。

作品解説する野村光雄県彫刻家連盟委員長(左)
日本画の出品作を紹介する石田敬真県日本画家連盟委員長(左から2人目)
工芸作品については十二町薫県工芸作家連盟委員長(中央)が解説した
有川立虹県書道連盟委員長(手前)がマイクを握り、解説した書の展示
写真作品を紹介する平井勝美県写真連盟委員長(右)
テープカットで開幕を祝う関係者

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