中3の給食費を無償化へ 佐世保市で来年度から 宮島市長の目玉政策、長崎県内13市で初

 長崎県佐世保市が来年度から、市立中学の3年生の給食費を無償にする方針を固めたことが25日分かった。中学給食費の無償化は、宮島大典市長が4月の市長選で掲げた公約の中で目玉政策に位置付けた一つ。物価高騰が続く中、子育て世帯の経済的負担の軽減を図る。1、2年生は来年度以降、国の動向を見極めながら検討する。
 市関係者によると、実現すれば県内13市で初めて。宮島市長は子ども・子育て支援を「政策の一丁目一番地」と定め、「子どもを核にしたまちづくりを進めていく」との発言を繰り返してきた。無償化は子育てしやすい環境を整える上で必要不可欠と判断したとみられる。
 1、2年生も無償化したい考えだが、教育費がより多くかかる3年生を優先する。無償化には3年生だけで約1億2千万円かかる見込みで、市は一般財源の中から予算を捻出する。12月4日に開会予定の定例市議会に無償化に向けた準備費を計上する。
 学校給食費を巡っては、首都圏などで無償化に踏み切った自治体もあるが、財政事情などを背景に判断が分かれている。

© 株式会社長崎新聞社