「見たことのない鳥がいる」 島を探し回り見つけると…天然記念物だった 韓国では吉兆の象徴 沖縄・多良間島

 沖縄県内では珍しいカササギ1羽が2日、多良間村内に飛来しているのが確認された。村内の愛鳥家、村山武範さん(63)が撮影した。

 カササギはスズメ目カラス科に分類され、体長約45センチ。頭から胸にかけて黒色、腹や羽の先端が白色、背中から尾羽にかけて瑠璃色をしている。北米や東アジアを生息域とし、韓国では吉兆の象徴として親しまれる。

 日本に生息するカササギは、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に九州の大名が持ち帰り、繁殖したという説がある。佐賀県で国の天然記念物に指定されている。

 友人から「見たことのない鳥がいる」と情報を得た村山さんは村内を探し回り、放牧地の茂みで発見。木の上に姿を現したところを撮影した。「とてもきれいな鳥で、手元の図鑑に載っておらず、びっくりした」と語った。

 沖縄野鳥の会の山城正邦会長によると、県内数例目で「九州では留鳥で、どこからどのように飛来したか分からない」と話した。(政経部・福元大輔)

県内への飛来は極めて珍しいカササギ=2日、多良間村(村山武範さん撮影)

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