「過小評価されているFA選手」の1人に藤浪晋太郎が選出される

MLB公式サイトは「大きな価値をもたらす可能性のある過小評価のFA選手」を特集する記事を公開した。7人のライターが1人ずつ、お気に入りの選手を選んでおり、ミッチ・ガーバー、アダム・デュバル、ジョク・ピーダーソン、ショーン・マナイア、マイケル・ワカ、ジョーダン・ヒックスといったメジャーの舞台で活躍した実績のある選手たちとともに、オリオールズからFAとなった藤浪晋太郎が選出されている。

現在29歳の藤浪はメジャー1年目の今季、アスレチックスとオリオールズで合計64試合(うち7先発)に登板して79イニングを投げ、7勝8敗2セーブ、5ホールド、防御率7.18、83奪三振を記録。アスレチックスでの34登板では防御率8点台に終わったが、オリオールズ移籍後の30登板では4点台まで向上させた。しかし、不安定な登板も目立ち、信頼を勝ち取るまでには至らず。ポストシーズンのロースターにも入れなかった。

「過小評価のFA選手」に藤浪を選んだのはデービッド・アドラー記者。過小評価されている理由として「メジャー1年目はジェットコースターのようなシーズンだった。アスレチックスと契約したとき、スカウティングリポートでは『素晴らしいボールを投げるが、コマンドはかなり不安定』と言われていたが、コマンドの問題は常に付いて回った。オークランドで先発を務めていたときだけでなく、リリーフ転向後やボルティモア移籍後もコマンドの不安定さが目立ち、ポストシーズンのロースター入りを果たせなかった」と記した。

一方、藤浪の魅力としては「100マイルを投げることができ、ボルティモアでは貴重な試合終盤のリリーバーになる可能性を示した」ことを挙げている。「藤浪は1イニングに1個以上のペースで三振を奪い、ボルティモア移籍後の被打率は.193だった。移籍後の30登板のうち20試合は無失点に抑えている。何度も言うが、彼が投げるボールは本当に魅力的だ」とアドラー記者。何かのきっかけでコマンドさえ安定すれば、メジャー屈指のリリーバーになれると考えているようだ。

アドラー記者はさらに「藤浪は最速102.6マイルを記録した。藤浪は今季、102マイル以上のボールで3つの三振を奪ったが、そのうちの1球である。今季102マイル以上を投げた投手はメジャー全体で16人しかおらず、102マイル以上のボールで三振を奪った投手は10人だけだった。102.6マイル以上を投げた投手は13人だけで、102.6マイル以上で三振を奪ったのは5人だけである」とデータを紹介。「投手育成に定評のあるチームへ移籍し、コマンドの問題を解決することができれば、藤浪との契約は大きな価値を持つものになるだろう」と期待を綴った。

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